暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep36壊れゆく世界〜Starting the New world〜
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面白いとでもいう風に言った。私たちが何かを言う前にさらにグラナードは話を続ける。

「これでオレの願いは1つ叶った。もう1つの願い。オレが認めた相手と死闘を繰り広げて、勝敗がどうであれオレが消える。だというのに幻滅だぜ、特務六課。管理局(そっち)から協定を提案しておきながらボスを逮捕しようなんざ、そりゃないんじゃねぇか」

ボス。今なら誰を指しているのか判る。セレスだ。つまりこういう事態になったのは、管理局がセレスを逮捕しようとしたということだ。

「待って! それは何かの間違い――」

「間違い? 現にボスの家にまで武装隊が出張って逮捕しに来てんだよ。あーあ、可哀想にな。友と信じていたお宅らのリーダーに騙されて。だからよ。エリオ・モンディアル。“お宅”にはオレと闘う資格はもう無い」

そんなことあるわけが無い。だって、セレスが“テスタメント”のリーダーである確証を取るためにシャルとはやてはセレスの元に向かったんだから。だから、現状に於いてはセレスに“テスタメント”と繋がりがあるという情報も持っている局員なんて・・・。

(居るわけが無い・・・!)

居るとすれば、その武装隊を送った局員。その局員の誰かが“テスタメント”の誰かと繋がっている。たぶん今回のこの騒動は、その局員と幹部の誰かによって仕組まれたこと。私たち管理局と“テスタメント”の関係を一気に最悪な敵対関係とするために。

「ちょっと待って! それはおかしい!」

なのはがそう叫んだ。たぶん私と同じ考えに至ったんだ。でもグラナードは、話をする気も無い、とでも言うようにその姿を消した。幹部たちが退いたことで、本局内は被害状況確認のために一気に慌ただしくなる。

†††Sideフェイト⇒リインフォース†††

鳥のさえずりが聞こえる。意識が覚醒していく。まぶたを閉じていても判る光量。朝だ。目を開ける。最初は、寝起きで慣れない光のためにまぶたをすぐに閉じる。

「っ・・・く・・・」

右手で影をつくり、今度はきちんと目を開ける。何か夢を見ていたようだが、夢を見るように出来ているとは思えないからおそらく気の所為だろう。
陽の光にも慣れ周囲を見渡す。場所は湖畔の側にある森林に立つ大木。当然ながら眠りについた時から1歩として移動していない。大木にもたれながらゆっくりと立ち上がる。

「身体は・・・活動に支障なし。ユニゾン・・・可。転移・・・不可。戦闘・・・不可・・・」

自らの存在の現状を確認。結果知りえたのは、ただ動けるだけで単独での戦闘は出来ない、ということ。これでは真っ向から“テスタメント”と戦うことは出来ない。

「・・・すまない、マスター、ルシリオン。こうなれば、私は・・・」

完全な裏切り行為を今からこの手で行う。コンソールを前
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