原作前のプロタゴニスト
救えた命
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俺――遠山 龍介は、修行のために近くの山道に来ていた。
この奥の神社にはカミュの知り合いと、イッセーの幼馴染(?)がいるらしい。
……イリナじゃないよな?
そのことは置いておいて、修行じゃー!!
といっても、木に垂直で歩いたり、足の裏でぶら下がったり、水を吹きだしたり、木を生やしたりした。
気づけばいつの間にか日が暮れだし、夕焼けが見えている。
「今日も早かったなぁ」
そう思いながら、山道を降りていると――。
「(おっ、カミュじゃん!……脅かしてやろうかな?)」
そう考えたら、即実行。気配を悟られないように、完全に消して後をつけた。
階段を上るカミュ……いきなりカミュが走り出したぞ!?
奥へとカミュが入っていく……ん?気配が多いな。なっ!イッセーの気配がするぞ。なるほど……そういうことか。
俺は奥の建物の陰へ行き、中の様子をうかがった。
『っ!!誰だ、貴様は!』
『仲間か!仲間なら死んでもらうしかない、恨むなよ!』
刀を持った男たちの中の一人がカミュへ斬りかかろうとした。
俺は懐から一本のクナイを取出し……投げた。
ヒュン――トン!
クナイは狙ったところ――カミュと男の間の床に刺さった。
「そこまでだ!」
俺は入り口に立ち、姿を見せる。
もちろん、そのままを見せられないので、『変化の術』で青年のイタチの姿(暁の装束をまとっている)に暗部の面を被っている。
「――おまえたちの相手は俺がしよう……と言っても、もうは動けないだろうがな」
「どういうこ――っ!!」
やっと気づいたんかい。まぁいいや。
「……さよなら。影首縛りの術!」
俺は印を結ばずに術を発動させる。
グググ――。
「なっ、何だこれは!くぅ!い、息が!があぁぁぁあ!」
バタバタバタ――。
男たち全員が俺の術で倒れた。もちろんだが死んでいない。
俺は素早く取り出したロープでこいつらを縛り上げる。
そしてすぐに、朱璃さんの傷の手当をする。
ブウゥゥゥゥン――。
医療忍術を特訓しておいてよかった。やっぱり役立つな。
傷を治した俺は、そこに右手をかざして――。
「幻想殺しッッ!!」
キィィィィィン!!
物凄い高音が鳴り響いた。俺の頭の中で。
そこへ別の男の声がした。
「朱璃!朱乃!無事か!」
そこには、男――バラキエルが入り口にいた。
「……傷は浅い、呪いの解呪もしておいた。あとは、様子を見守るだけだ」
とだけ、バラキエルに伝える。
「……あなたは?」
意識の戻った朱璃さんは、バラキエルの力を借りて立ち
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