暁 〜小説投稿サイト〜
燃えるガンダム
散りゆくガンダム
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 しかしこんな時のためのAIだ。機体制御を補助するAIに正常な機体データを入力し、姿勢変更を図る。だが、それが裏目に出た。

「回転が止まらない、だと!?」

 それもそのはず。入力したのは正常な(・・・)機体データ。今の機体状況はフレームが歪んでいるうえ、駆動系に損傷もある。
 無茶な機動をとったせいで回転がさらに加速し、肩関節からフレームの軋む音が直接コックピットに響いてくる。
 高度計はそろそろ通信可能な高度に到達することを示し、急いで通信回線を開く。

「管制塔!こちらRX-78-1dm!機体に問題発生!指示を請う!」
『こちらジャブロー管制塔、貴機を確認、コアファイターに分離し離脱せよ』
「RX-78-1dm了解、分離する」

 機体分離シークエンスに移り安全に分離できるように機体を制御、維持する。
 一瞬でいい。
 まっすぐな状態に持っていけばいい。

 降下姿勢を解き万歳の形に持っていき、Aパーツを吹き飛ばす。
 威勢のいい音を鳴らし制御を離れたAパーツは、すぐさま雲に隠れ落下していった。

「コアファイター射出!」

 コアファイター独自のスラスターを吹かせて脚部パーツであるBパーツから分離し青空に飛び出す。
 BパーツもAパーツ同様に落ちていく。

「こちらRX-78-1dmのコアファイターFF-X7,管制塔聞こえるか?」
『こちらジャブロー管制塔エスコートにFF-6TINコッドを回した』
「FF-X7了解、現高度にて待機する」
『了解、アウト』

 管制塔との通信を切りエスコートのTINコッドを待つ。大気圏突入は概ね成功。しかし当初はMSの形を持ったまま降下するのが目的だった。作戦失敗とよく似たものだろう。

『こちらFF-6、コアファイターを視認した。ようこそ地球へ』
「こちらFF-X7コアファイター。出迎えありがとう」
『FF-X7コアファイター、こちらの飛行経路に従って飛行せよ』
「了解、アウト」

 後方から近付いてきたTINコッドはコアファイターの両舷に位置取り、一機が前に出てエスコートを開始する。

 順調に降下するし雲を抜け地表が見えるようになるとコアファイターの右に居た護衛機が突然火だるまになり墜落して行った。
 次の瞬間自機ロックオン警報がコックピットに鳴り響いた。

『手荒いお出迎えだな、おい』
「ジオンか!?」
『定期便の護衛機だ。中米あたりだからキャルフォルニアも近い。逃げるぞ!』

 よく見ると低空をガウが飛行しているのが確認でき、その周囲を豆粒ほどのドップ戦闘機も見える。さっきの攻撃はガウのメガ粒子砲か。ロックオンを外すためにランダム機動を取り離脱を図る。
 だが、コアファイターより旧式のTINコッドの足は遅くすぐにドッ
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