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SAO編−白百合の刃−
SAO13-狙撃の撮影者
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故。何故、それを言うのが理解したくはない。邪念でありノイズしか聞こえない。
 いや、そうでありたい。

「言っちゃえば? 私、ドウセツはキリカのこと……」

「やめて!!」

 センリさんが言い終わる前に拒み。冷静に対処することなく、情動に走り、声を荒げて叫んでしまった。

「ごめんね、ドウセツ」

 センリさんは優しく微笑み、近寄ってきて頭を撫でて来た。

「ただ、あたしはね、ドウセツがさっきみたいに辛そうだから拒んだ時、悲しそうにしているのが放って置けないだけなのよ。あたしからしてみれば、ドウセツは友達なんだし、友達が悲しそうにしているのって、結構こちらとしても悲しいのよ。これはわからなくでもいいけど、壁を作るなら悲しい顔すると、それに気づく人がドウセツをなんとかしようと思う気持ちがあるってことを覚えてほしいわ」
「…………」

 ……センリさんはズルい。ここでいつものような感じで謝ってくれればいいのに、こんな時に限って、申し訳なさそうに謝るなんて、ズルい。普段はおちゃらけているくせに、私のことを想ってくれているのがズルイ。
 そんなセンリさんに、嫌いになりきれない私が嫌い。

「……とりあえず、私は帰るので」

 私はセンリさんの手を払って、前に進む。

「あたしはこの後、キリカちゃんにインタビューしているから……ドウセツはゆっくり休んでね」
「……言われなくてもしますから」

 振り返らず、その場から逃げるように私は帰宅した。
 優しい人が嫌い。
 アスナが気をかける優しさも、キリカの言葉の武器を受け止める優しさも、羨ましいくらいに嫌い。
 センリさんが言ったことは正しい。だから私は拒んだ。その言葉を突きつけられたら、平静(せいせい)に保てず崩れて行くだろう。
 私がキリカと組んでいるのは成り行きでしかない。
“私なんか”がキリカと一緒にいれば耐えらなくて焼けてしまう。キリカはお日様のような人。周りを明るく照らし、優しさの光でポカポカに安心させる暖かさを持つ女の子。
 彼女の隣は心地よい反面、私にとっては恐怖の場所でもある。
 私は陽を背く、“陰に暮らす者”だから……。

































おまけ。

センリさんが撮影後のキリカをカメラに収めました。

<i40|1762>

と言っても、木野下ねっこさんが書いてくださりました。忙しい中、キリカを書いてくださり本当にありがとうございます!!

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