暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep20ウソつきな仮面〜Mask of lie〜
[2/13]

しおりが登録されていません
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
離れるのが最優先です! 解かるでしょう!」と諭すように言い放つ。

「あの女は味方をも巻き添えにしたということで、サフィーロに粛清されるだろう。どれだけ憎くとも俺たちは手が出せない以上は、それで良しとしなければならない、解かるな」

「っ! 随分と優しくなったんですねクルーガー三尉! 俺は今すぐにでもあのリインフォース(おんな)を八つ裂きにしたいというのにッ! お前もだっ、アルテッツァ空曹! 闇の書暴走で死んだお前も何で冷静でいられる!!」

「エルグランド空曹長、そんなんじゃまたサフィーロに粛清されますよ」

完全に怒り心頭で暴走しているデレチョは、イスキエルドのその言葉を聞いて掴みかかる。

「エルグランド、今はこの場から離脱することを考えろ。砲撃が来るまで1分を切っているぞ」

「必ず貴様らの息の根を止めてやる・・・ヴォルケンリッタァァァァァァーーーーッッ!!」

カルドの言葉にデレチョはイスキエルドの胸倉を掴んでいた手を離し、空に咆哮しその姿を消した。デレチョに続き2人もまたその姿を消した。その3人のやり取りを見ていたグラナードは「嵐の前触れか」と呟いてから、その姿を消した。
その数十秒後、“オムニシエンス”の“オラシオン・ハルディン”にそびえ立つ銀色の塔より放たれた次元跳躍砲撃が、ネベラ山に建設されていた数基の基地をピンポイントで消滅させた。

・―・―・―・―・―・

廊下にたむろしていた管理局員たちの視線がある1人の女性に集中する。視線を一手に受ける女性、シャルロッテは大して気にも留めずに、なのはたち“特務六課”に囲まれ廊下を歩く。

『あの、何かすごい視線を感じるんですが・・・』

『受けているのはあたし達じゃなくてシャルさんだよ、エリオ』

『近くに居るわたし達にも視線が・・・突き刺さって』

『これくらい我慢しなさい3人とも。あのシャルさんがまたその姿を現したんだから』

シャルロッテの後方を歩くスバル達は、彼女に向けられる視線に巻き込まれ音を上げていた。そんな彼女たちの耳には「ねぇ、シャルロッテさんじゃ」だとか「5年ぶりに見たけど変わらず可愛い」だとか「出身世界に帰ったんじゃ」だとか「ほら、ルシリオンさんが例のテロリストに居るって噂」だとか、いろいろとヒソヒソ話が届く。

『やっぱり未だに人気なんだね、シャルさん』

『ファンクラブがあったって言うくらいだしね』

『シャルさんは僕たちの味方なんでしょうか・・・?』

『それはこれから判ることよ。今は八神部隊長たちに任せましょ』

4人の念話での話はそれで終わり、あとは黙って六課の会議室へと歩いた。自分たちのことを憶えていないというシャルロッテの細い背中を見つめながら。

・―・―・―・―・―・


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ