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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep14束の間の再会 〜Father and Daughter〜
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“テスタメント”が幾つも持つ拠点の内の1つにして本拠地である重要管理指定世界“オムニシエンス”。3年前に、次元の海に突如として現れた数多くの遺跡が存在している無人世界だ。
今ここに、“テスタメント”旗艦の“フリングホルニ”と移動艦“スキーズブラズニル”の全9隻による艦隊が、“アドゥベルテンシアの回廊”と呼ばれる超巨大渓谷を航行していた。

“アドゥベルテンシアの回廊”は、全幅が300m近い巨大戦艦が9隻並列して航行してもまだ余裕のある程の幅を持つ渓谷だ。
さらに1時間ほどかけて“アドゥベルテンシアの回廊”内を航行していくと、9隻の艦隊の前に左右へ広がる平均標高4000mの山脈がその姿を現す。その山脈は全体的に見れば緩やかに円を描く形をしており、“レスプランデセルの円卓”と呼ばれている。
“レスプランデセルの円卓”は、直径約520kmという広大な円形の隆起地形となっており、“テスタメント”の本部を中心として広がっている。

そのまるで城壁のような“レスプランデセルの円卓”に近付くにつれ、今度はある巨大な建造物群が視界に入ってくる。山脈と山脈の間にポッカリと空いた直径7km程のエリア内の中心にそびえ立つ、先端が六角錐となっている銀色の超高層塔。全高3kmというその銀色の塔の周りには、全高2.5kmの同形塔が、円形に8基そびえ立っている。
さらにその周囲には旋回式巨大砲台が10基、円形に設置されていた。その10基の砲台と8基の小型塔の間には、ソーラーパネルなどの魔力供給・生成施設が20基建てられていた。その建造物群は、“テスタメント”本部最終防衛基地、“オラシオン・ハルディン”と呼ばれる。

「ついに動いたんだな、アレ」

“スキーズブラズニル4番艦”の船首に立つグラナードが、感慨深げに銀色の塔を見る。その銀色の塔こそが、昨日エルジアにおいて4隻の管理局艦を墜とした砲撃を放った超兵器だった。
艦隊が徐々に“オラシオン・ハルディン”へと近付いていく中、先頭を航行する旗艦“フリングホルニ”のブリッジに通信が入る。展開されたモニターに映るのはディアマンテだ。ディアマンテが口を開く前に、ルシリオンがモニター越しにいる彼へと話しかける。

「ディアマンテ。マスターから私に、マスターの元へ来るよう命令が来たため、ミッドへ一旦戻る」

『そうか。了解した』

ディアマンテの了承を得たことで、ルシリオンはすぅっと音もなくその姿を消した。ディアマンテは少し考える素振りを見せ、通信した本来の目的である艦隊への“レスプランデセルの円卓”進入許可を出し、自らも旗艦“フリングホルニ”へと乗り込んで本部へと向かった。

・―・―・―・―・―・

「ごめんなさい、どうしてもあなたに会いたかったから」

住宅地郊外にひっそりと建つ館のある一室で、
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