暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep5非情なる再会 〜First encounter 3〜
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本局内を慌ただしく走る幾人もの局員たち。ミッドチルダを始めとした主要世界での同時多発テロの対応に追われているからだ。そしてここ次元航行部第一オフィスもまた慌ただしかった。

「フェイトさん、聞きました? ミッド首都、カルナログ首都。他にもヴァイゼン、フェディキア、エルドラド・・・。管理局施設と市街地へのテロです」

「うん、聞いた。今までのレジスタンスとは違って、質量兵器じゃなくて魔法によるものだよね」

神妙な面持ちで話す執務官フェイトと,その補佐シャリオ。彼女たちもまた別件のテロの対応に追われ、今ようやく片付けたところだ。

「それと、あのですね、未確認なんですけど・・・」

「ん? 何か情報があったの? シャーリー」

歯切れの悪い、言葉を濁すようなシャリオに、フェイトは彼女の愛称シャーリーと呼んで先を促す。シャリオも覚悟を決めたのか、先程耳にした情報をフェイトに伝える。

「クラナガンではシグナムさんがそのテロリストと交戦したそうです。それに、カルナログではなのはさんとヴィータさんが、同様に別のテロリストと交戦したみたいなんですけど・・・」

「ということはもう、犯人は逮捕できたの?」

「・・・いえ、両方とも逃げられたようなんです。それにシグナムさんについては墜とされた、なんて事も・・・」

「うそ・・・」

フェイトは信じられなかった。今挙げられた名前は、彼女にとっては大切な親友たちである。そしてその実力の高さも嫌というほど理解している。その彼女たちが犯人に逃亡を許し、あまつさえシグナムが撃墜されるなんてことは信じられない話だった。

「シグナムさんについての事は本当に未確認なんですけど、逃亡されたのは事実らしいです」

「そっか・・・。相手はかなりの腕を持つ魔導師ってことだね」

シャリオの話に納得は出来ないが受け入れるフェイト。

「それとあと1つ、未確認情報が・・・」

シャリオが再び迷いの表情を見せる。その様子に、何か言い知れぬ不安が去来するのを感じたフェイトだが、それでも先を急ぐことなく待つと、シャリオは意を決し、その情報の話をし始めた。

「ミッドとカルナログの首都を最後に襲った魔法攻撃なんですけど・・・。その砲撃と思われる魔法の色、魔力光が・・・そのですね・・・」

「続けて、シャーリー。そこまで言われたら気になるよ」

「・・・フェイトさん。その魔力光というのが、それは綺麗な蒼色だったそうです。サファイアブルー。あのルシルさんと同じ魔力光です」

「え?」

フェイトが気の抜けた声を出す。今何を言われたのか処理しきれていない状態だ。目が泳ぎ、固まったままシャリオに何を言われたのか必死に処理しようとしている。
ルシリオン・セインテスト・アースガルド
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