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少年と女神の物語
第五十一話
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「じゃあ、私のことも校外で会ったら下の名前・・・春香って呼ぶんですか!?」
「何でそんな必死に、」
「いいから!!」
「・・・まあ、呼ぶでしょうね。そちらの二人も、下の名前で呼びましたし」

 その瞬間に、矛先が今現在一言も発していない二人に移った。

「あ、えっと・・・(りん)は、本屋さんで会ったときとかに・・・あ、でも!お二人のようなことは全然ないので!ただちょっと高いところにあった本をとっていただいただけですので!」

 知り合いが全く手の届かないところにある本をとろうとうんうん唸っていたら、さすがに取るし声もかける。

「私は、親の仕事場で会ってますね。夏休みの間に2、3回」

 委員会の人たちからヘルプが入った際に、この人が担当だったことも何回かあった。
 とりあえず、俺に対しては俺の知り合いをあてることにしたようだ。

「下の名前で呼んだりは?」
「しましたが」
「えっと・・・あの・・・は、はい・・・」

 まあ、誰もが同じ学年に一人いるし、神代。
 いちいち苗字で呼んでたら、紛らわしいったらない。

「・・・・・・うわぁ〜〜ん!」

 そして、何があったのか書記さんは生徒会質から走り去っていった。

「では、うるさい人もいなくなったところで会議を始めましょう」
「書記さん、放置でいいんですか?」
「大丈夫でしょう。お弁当も持っていったみたいですし」

 もはや、帰ってこなくていいということか。中々にひどいな。

「では、内容ですが。リリアナ・クラニチャールさんが転校してきたことで」
「分かりました。俺から一言いっておけばいいですね?」
「よろしくおねがいします」

 初恋みたいだし、大目に見てあげて欲しいものだけど。

「では、次に。今年の文化祭の出し物、どうしましょう」
「あー・・・そろそろ決めないとですね」

 そういえば、もうそんな事をきめる時期だ。
 俺と会長は今年で三回目になるので、わりとなれている。
 といっても、毎年毎年劇なんだけど。生徒の中から有志を募って、生徒会中心でやる。

「今年も劇でいきます?」
「事前にとって貰ったアンケートではどうなっていますか?」

 会長に尋ねられて、副会長は生徒手帳を取り出した。

「まず、一番票が多かったのは劇ですね。『毎年楽しみにしている』などの意見が多かったですね」
「ふむ・・・無難なところですね。次は?」
「次は喫茶店・・・それも。コスプレ喫茶の類が多いです。私達のコスプレが見たいようですよ」

 冷静にいえる副会長と、それを聞き流せる会長はかなりすごい。
 庶務さんとか、もはや涙目だし。

「俺は関係ない、みたいな顔をしていますけど会計さんのコスプレを見たい、と
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