第三章 [ 花 鳥 風 月 ]
三十七話 傷つきし者達
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てくる。
「言った所でしょうがないよ…憶えておいてね三人とも、進んで無謀な事をしろ、なんて言わない。けど自分を押し殺して後悔が残る様な選択だけはしないで。僕達には心がある以上感情で動く事を止められはしないんだから。たとえ行動の結果が自分の死だったとしても自分を裏切る事だけは無い様に。…なーんてね」
真面目に話す僕の雰囲気に飲まれていた三人だけど最後の言葉を聞いた途端同時に噴出していた。
「全くお父様ったら、真面目な雰囲気が続かないんだから」
「虚空様に真面目な顔は似合いませんね、寧ろ気味が悪い」
「少しカッコイイ、と思った自分が恥ずかしいです」
「皆ひどいな、まぁ確かに僕に真面目な感じは似合わないよね!あははははは!」
その後少しの談笑して僕は紫の部屋を後にした。そしてそのまま神奈子の部屋を目指した。僕は神奈子の部屋の前まで来ると襖を軽く叩く。
「神奈子居る?」
「うん?虚空かい、帰ったんだね」
神奈子の返事を聞くと襖を開け中に入る。部屋の中では神奈子は僕達が綺羅達が捕われていた砦で集めてきた資料に目を通している所だった。
「ただいま、それを読んでいたんだ」
「あぁ、なんと言うか読んでるだけで胸糞が悪くなるね」
神奈子は若干イラついている感じでそう言い放つ。まぁ気持ちはよく分かるけど。神奈子は書類の一部を僕に差し出しながら、
「それでそうするかは決めたのかい?」
「まずは外堀潰しからいくよ、小さい巣穴から潰していけば一番大きな巣穴に勝手に逃げ込んでくれるだろうし。柳杉屋を潰すのはもうおまけだね、百鬼丸だっけ?絶対に後悔させてあげるよ」
神奈子の隣りに腰を下ろしながら書類を受け取りそう言った僕を神奈子が面白そうに見いた。
「何時に無くやる気じゃないか、まぁ気持ちはあたしも一緒さ、もちろん諏訪子も」
「とりあえず情報を纏めようか、実はね――――――」
僕は神奈子に地子を送り届けた先で月詠と合い共同作戦を取る事になった事等を伝え襲撃作戦を練る事にした。
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