暁 〜小説投稿サイト〜
覇王と修羅王
自称王と他称王
一話
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 昨夜アインハルトと会ってから不機嫌気味だったアレクは、声を聞く度に溜飲が下がり、爽やかな笑みを浮かべた。
 ただ、その様子を見ていた外野はどう思ったか。

「やり過ぎよ」
「ぐっ!? おおぉ、お……」

 アレクは延髄にイイ拳を落とされ、その場にしゃがみ込んだ。
 ティアナは呻く他称の王、そしてシーツを被ってすすり泣く自称の王を見て、盛大に溜め息を吐いて思った。この世界に王はいない、と。
 ティアナは頭痛に耐える様にこめかみを押さえ、ノーヴェは心中察するように頷いた。


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