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SHIN プリキュア
第二話 あんなの、ありえない
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「強すぎない・・・?」
またもや思わず喋ってしまった。別に喋ったらいけないゲームをしているわけではないのだから喋ったっていいのだが、喋ってしまった。とにかくそれくらい、思わず声に出して驚いてしまうほど強い、強すぎるのだ彼女が。
「彼女は強いメイ。」
するとこのさも当然に浮遊しているウール120%な生物は私にそう言い、聞いちゃいないのに説明を始めた。
「彼女は光の戦士プリキュア。プリキュアというのはプリティでキュアキュアの略だとか、プリント9枚余ってるの略だとか諸説あるけど、その辺は深く追求しなくていいメイ。肝心なのは彼女、そして僕たちが何をしているかということだメイ。」
いや、その由来の話もテキトーすぎるけど、その前にあんた達が何で浮いてて何で語尾に妙な口癖がつくのかが気になるのですがそこんところの説明は先にしてくれないんですかね。
「僕たちはテンという所からやってきたメイ。」
なるほどそういう話大事だよね。とか自分に言い聞かせて、もう軽く流しておくことにする。
「へぇ、そこって遠いの?」
「遠くて近いメイ。」
なんじゃそりゃ。この毛玉は説明したいのかしたくないのかどっちなんだ。
「そして今テンでは戦いが起こっているメイ。」
「それは大変ね。」
「大変メイ。更に大変なのがそのテンでの戦いがこの地上でも起きている、というより、もはや支配されているんだメイ。」
うーんさっきからこのマリモの話、どうも掴みどころがなくてモヤモヤする。凄く聞き流したい。そんなに興味も無い。だから軽く流したいのに、流せない。ちっ、仕方ないからちょっとは聞いてやることにする。
「どういうこと・・・?」
「今彼女が戦っている相手、スネーカー。この地上はあいつらに支配されているんだメイ。」
「へぇ・・・。」
「そのアンニュイ反応はなんだメイ。」
「いや、だって意味わかんないからさ。」
「メイ・・・。意味って、そのまんまメイ?」
はぁ、何だこの不毛な会話は。全身毛だらけのくせに不毛な話をしやがって。ちょっと興味が沸いたから聞いて見たものの、やっぱり意味が分からないじゃないか。いきなり連れてかれたと思ったら少女と怪物の格闘を見せられ、さも当然に説明を聞かされている身にもなってほしい。彼女が強いのは十分分かった。だからそろそろ帰してほしい。そもそも何がテンだ、スネーカーだ。どこが支配されてるって言うのだ。確かにお前を含め何かと非現実的な状況が私を取り巻いている。しかし私は今まで平凡に生きてこれたのだ。支配はおろか、今までこんなやつらを見たことも無かったのだ。きっと関わらなかったらそれはそれで今までどおり生きていけるのだ。それなのにどうして私がこのわけの分からない人やら生き物と関わらなければいけないのか。そりゃ死にたくなるような人生だ。私の人生なんてろくな物
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