暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
天馬から妖精達へ
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、ねぇ。あの大悪党が(こっち)側にいるたぁなァ。ようやく本番、面白くなってきたじゃねェか)

アルカがジェラールに笑うのは、ただ単に自分の欲を満たせそうだから。
単なる『面白い存在の観察』が彼の日常的第一目標であり、それ以外は仕事・家事などの全てが『やってもいいし、やらなくてもいい』事。
彼はただ単に、悪党善人関係なく『ジェラール』という男に興味があるだけだ。

「もしかしてアンタ、ニルヴァーナの止め方まで忘れてんじゃないでしょうね!」

シャルルが必死に叫ぶ。
狙われているのは自分達のギルド、化猫の宿(ケット・シェルター)なのだから。

「もはや自律崩壊魔法陣も効かない。これ以上打つ手がないんだ、すまない」

が、ジェラールから放たれた言葉は絶望的だった。
連合軍メンバーの中で5本の指に入る実力者が全員で自身最強の魔法を放ったとしても壊れないし止まらないであろうニルヴァーナ。
自律崩壊魔法陣も効かないとなると、それ以上の手が連合軍側にあるのか?

「そんな・・・」
「ウソだ・・・」
「どうして・・・どうして化猫の宿(ケット・シェルター)が!」
「それじゃ私達のギルドはどうなるのよ!もう・・・すぐそこにあるのよ!」

その言葉にウェンディとアランは俯いて体を震わせ、ココロは叫び、シャルルが目を吊り上げる。
すると―――――――

「!」

ゴゴゴゴ・・・と地鳴りの音が響き始めた。

「何だ?」

突然の地鳴りの音に周囲を見回す。
その音が発せられる先。
そこには、巨大な砲台があった。
――――今にもニルヴァーナを発射しようとしている、砲台が。









「マスタ〜」
「ひぇ〜」
「ここまでだ・・・」
「ううう・・・」

目の前で魔力を集めていくニルヴァーナ。
それを見る化猫の宿(ケット・シェルター)メンバーは身を寄せ合い、ローバウルに寄り添う。
メンバー達が弱気な声を上げる中、ただ1人、ローバウルだけは真っ直ぐにニルヴァーナを見つめていた。

「何をうろたえる。これがワシ等の運命。なぶら重き罪の制裁」










「善意よ、滅びるがいいーーーーーーーーー!」

王の間に立つゼロは、狂ったような笑みを浮かべて叫んだ。













「まさか、ニルヴァーナを撃つのか!?」
「オイオイマジかよ!」

エルザとアルカが叫ぶ。

「やめてぇーーー!」
「みんなぁーーー!」
「やめろぉーーー!」

ウェンディ、ココロ、アランの悲痛すぎる叫びが響く。
だが、その叫びだけで時が止まる訳ではなく――――――








―――――――無情にも
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