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辻堂雄介の純愛ロード
第拾話『二人での初仕事』
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 スパァァァァンッッッッッ!!!



 さすがに我慢の限界に来た俺はどこからともなく取り出したハリセンで愛の頭を思いっきり叩いた。


「いってえぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」


 頭を押さえて蹲る愛。ハリセンって本気で叩くと軽い凶器だからな。


「な、なにしやがるっ!?」

「なにって……ハリセンだが?」


 涙目で俺を見上げる愛に対して平然と答える。


「どっからだしたんだよ、そんなもんっ」

「さぁ?」


 説明が面倒なのでとぼけておこう。


「あの〜……」


 そんなやりとりをしていると、男の店員さんが声をかけてきた、おそらくこの店の店長さんだろう。


「連れが迷惑をかけてすみません。実は……」


 いまだに蹲る愛を放っておいて花屋の店長さんに事情を話す。


「……というわけで、ポスターをお願いしたいんですけど」

「そういうことでしたか。それなら、そこの棚の横が空いているので、どうぞ」

「ありがとうございます。ほら、愛。いつまでもしょげてないでこっちきてポスターを貼れよ」

「あ、ああ」


 少し前に復活した愛に再びポスターを渡して貼るように指示する。










 ◇◇◇◇◇









 そろそろ、お昼と言うこともあり愛のおすすめの店で昼飯を食べることにした。


「この店、種類がそろってるし美味いんだ」

「へー、どれどれ…」


 メニューを見ると、和洋中いろいろ種類が豊富だ。
俺は、ピザトーストとコーヒー。愛は蕎麦を頼んだ。


「トーストがカリカリでふわふわ。それに……コーヒーもいい感じだ。」

「だろ、パンはここで焼いててコーヒーも焙煎からやってるみたいだぞ。そして、この蕎麦もここで打ってるそうだ」


 よく、回ってるなこの店…。


「いただきます」(パン)


 ずぞぞー
 ずぞぞー


 手を合わせて豪快に蕎麦をすすり


「ごっそさん」(パン)


速攻で食べ終わる、江戸っ子だ。愛らしくていいけど。


「……でこの後だけど、あと何件くらいまわりゃいい?」

「この商店街は終わったから、だいたい半分ってトコかな」


 だいたい2時間半で全体の半分が終わった、つまりは順調。この調子なら夕方には終わるだろう。


「あ、そういえば学園の方も行くんだけど、どうする?」

「ン……そうだな」


 誰かに見られたらいろいろと面倒だしな。

「無理して行くことはないぞ。あっちは俺一人でも何とかなるし」

「いや、アタシも行く。最後までやら
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