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我が剣は愛する者の為に
黄蓋との勝負
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師匠達と合流した俺達は城に戻る。
正直、物凄く疲れた。
釣りに行ったと思えば、熊と戦う事になったりと何回死にかけたか分からない。
城に帰ると孫堅は孫策の頬にビンタを入れた。
孫策は何も言う事なく、孫堅を見ている。

「分かっているか?
 お前の勝手な行動のせいで、周瑜と関忠が死にかけたんだぞ。
 何より、お前も死にかけた。」

「孫堅様!
 私は大丈「少し黙っていろ。」・・・・はい。」

周瑜が何かを言おうとしたが、孫堅に言われ口を閉ざす。
師匠は黙ってその光景を見つめ、弓を持った銀髪の女性もその光景を見つめている。

「はい、分かっています。」

「なら、する事はあるな。」

孫堅はそう言うと、孫策は小さく頷く。
そして、俺と周瑜の所にやってくると頭を下げた。

「本当にごめんなさい。」

俺と周瑜はおそらく同じ表情をしているだろう。
俺は少ししか孫策と関わっていないが、こんな風にきっちりと謝る所は想像できない。
俺でこれなら、周瑜は本当に目を見開いて驚いているだろう。
周瑜は小さく笑いつつ言う。

「これに懲りたら、もう少し自重して欲しいものだな。
 今回は強く止めなかった私にも責任がある。」

「俺もそうだな。
 だから、そう深く抱える事はないぞ。」

「二人とも・・・・ありがとう。」

俺達は笑い合いながらそう言った。
師匠達も俺達の姿を見て、笑みを浮かべている。
その時、銀髪の女性が師匠に話しかける。

「丁原殿。」

「どうした、黄蓋殿。」

「あの子供は貴方の弟子ですかの?」

「そうだ、彼が最後になる弟子だろうな。」

「急な申し出ですまないのじゃが、あの子と一戦交えても良いかの?」

その言葉を聞いた師匠は少しだけ驚き、俺はかなり驚いている。
何でそうなるんだ?
俺は首を傾げていると、その女性は理由を説明する。

「そやつは熊をも退け、さらには和解して熊を森に帰らせた。
 儂でもあんなに上手くはいかぬ。
 それで興味が湧いてな。」

「私も興味あるわね。
 どう、烈?」

「そうだな・・・・」

と師匠は指を顎に当てて、考える。
そして、俺に視線を向ける。

「縁、お前が決めるといい。
 戦うのはお前だ。」

「えっと・・・・」

そう言われると困る。
さて、どうしたものかと考えているとその女性が話しかけてきた。

「なに、深く考える必要はない。
 一戦といってもあくまで稽古。
 武器も弓ではなく木刀で相手する。」

おそらく、今の俺では剣を扱うのは難しいと思ったのだろう。
確かに間違ってはいない。
実際、街で両刃の剣を持った時は重くて使いにくかった。
やはり、俺の武器は刀だと
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