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赤城と烈風
★改訂前
大戦の遺訓
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 1914年オスマン・トルコ帝国領侵攻作戦『金剛』参加、ダーダネルス海峡に動員の要請は無かった。
 日本海軍は帝政ドイツ海軍との艦隊戦、援護射撃の提案に基き長期派遣の準備が進む。
 翌年の艦隊停泊地スカパ・フロー到着後、日本製の姉妹艦3隻と『扶桑』も続く。

 1916年5月31日、ユトランド沖海戦が開始された。
 北海に戦艦45隻、巡洋戦艦18隻が現れ複雑な航跡を描く。
 280ミリ砲弾『インディファティガブル』命中、急角度で直撃の異音が響き渡る。
 弾薬庫の爆発、艦影消失後343ミリ砲弾が『ザイドリッツ』4番主砲を貫いた。
 『ブリュッヒャー』の遺訓、大角度落下砲弾対策が弾薬庫の誘爆を阻む。

 『金剛』型4隻は『タイガー』に続き、45口径14インチ砲16基32門を撃ち捲る。
 『扶桑』も『カナダ』と組み、22門の遠距離射撃を着実に繰り返す。
 約20分後280ミリ砲弾、305ミリ砲弾が『クイーン・メリー』を海底に運ぶ。
 約128分後シュペー艦隊の仇、『インヴィンシブル』も姿を消した。
 約40分後ヒッパー提督は敵陣を襲い、戦艦21隻に帰還の道を開く。
 包囲網の最弱部を破った後も盾となり、砲雷撃に耐え殿軍を務めた英断の評価は高い。


 1917年12月6日フィンランド独立宣言の後、評議会(ソヴィエト)直属の軍勢が蹂躙を試みる。
 1918年1月28日ヘルシンキ陥落の後、徹底抗戦を選んだ議員は多い。
 帝政ドイツ陸軍は第14猟兵大隊急派、首都奪還の援護を選び海軍も動く。
 2月24日『ナッサウ』級2番艦、3番艦に乗り森と湖の国派遣の準備が整った。

 スウェーデン海軍の警備艦と戦艦2隻が遭遇の際、援軍の渡航は難航している。
 下手に通過を認めれば、北東部国境から評議会(ソヴィエト)直属の軍勢が雪崩れ込んで来かねない。

 3月7日、妥協案が成立した。
 バルト海の要衝オーランド諸島に援軍上陸を認め、戦艦2隻は帰還する。
 31日『ナッサウ』級2番艦、4番艦が動いた。
 4月3日、ヘルシンキ南西側の要衝ハンコ半島に義勇軍が着く。

 マンネルヘイム将軍も侵攻軍の補給線を襲い、工業地帯回復の陽動作戦を練った。
 6日タンペレ解放、北欧史上最大の激戦を制した後も、侵攻軍の徹底抗戦が続く。
 11日『ナッサウ』級2隻の援護、艦砲射撃と首都奪還の関連は無視できないだろう。

 11月11日休戦の後、井上成美は転勤、平和条約実施委員を命じられている。
 ドイツ語と英語に堪能な海軍大尉は武装解除の際、英国人将校の為に通訳も務めた。
 英仏伊平和条約実施委員達の信頼を得た彼が動き、各国賠償艦の転売は順調に進む。
 スカパ・フロー着底『エムデン』『ニュルンベルク』浮揚の後、バルト海南岸に渡航も
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