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少年少女の戦極時代U
ヘルヘイム編
第5話 これっきりなの?
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 本当に足手まといになって紘汰や戒斗が傷つくよりはずっといい。だから室井咲は彼らから離れよう。それが、一方的な思いでも、トモダチである彼らにしてあげられること。

「今までアリガト。あたしみたいなガキの相手してくれて。これからもがんばって。あたし、ずっと応援してるから」
「咲ちゃん、待ってくれ! 咲ちゃん!!」

 紘汰が何かを言う前に、咲は駆け出した。慰めなど聞きたくなかった。



 路地裏を出てから、数歩行ってはふり返るのをくり返した。

 追いかけてほしいのかほしくないのか自分でもよく分からなかった。ただ、もしも追いかけて来たなら同情からで、追いかけて来ないなら本当に足手まといと思われているのだろうとは、子供の頭でも分かった。
 だから、どちらであろうが咲は彼らとはこれっきりだ。

(人と人のお別れって、こんなにあっけないんだ。知らなかった)

 じわ、と滲む視界。咲は慌てて袖で目元を乱暴にこすり、泣くな、と己に言い聞かせた。
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