暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
乙 D
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
・・昨日ずっと探しても見つからなかったんだし。」

一輝はフェルナから話を聞いた場所まで戻り、倉庫から様々な道具を取り出して並べていく。

「ふぅ・・・霊脈干渉。範囲、町全体。捜索対象、黒ウサギ・・・」

そして地面に書いた紋章の中心に座り、呪術による捜索を始めた。
サーカスを出てすぐに行った簡易的なものではなく、本格的なものだ。

「範囲内に黒ウサギの反応なし。対象変更・・・特異点。レベル10以上。」

黒ウサギが見つからなかったため、対象を特異点へと変更する。
何かある場所なら、特異点となるだろう、という推測からだ。
が、それに該当するものが多数発見できたため、一輝はそれぞれがなんなのかを絞り込むのに時間を要した。

「この一番でかいのは・・・白夜叉か。対象から外して・・・」

一輝は目の前に広げた町の簡易的な地図の上に反応を起こし、まず一つ、外した。

「ってことは、一緒にいるこのでかい反応は十六夜だろうから外して・・・この噴水のは俺だろうから、これも外す。」

十六夜は“正体不明”なんてギフトを持っているし、一輝はその身の中に大量の妖怪、霊獣を封印している。
十分な危険物だ。

「で、この建物を気にせず移動してるのは耀だろうから除外して・・・確かここにあったのはサーカスのテントだから、招待状とは関係ないし、除外。ゆっくり動いてるこれは・・・ああ、ディーンと飛鳥か。これも除外。」

パッと判別できないものはもう少し詳しく調べ、その霊格から特定していく。

「となると・・・残ってるのはこの、町外れにある小さい丘、か・・・念のため、もう一回・・・」

一輝が確認のためにもう一度捜索をかけると、サーカスと一輝以外の反応全てがそこに集まっていた。

「間違いないな・・・少し急ぐか。」

一輝はペットボトルを取り出し、水に乗ってそこまで飛んでいった。



     ==========



「あれは・・・サーカスの入り口にいたピエロか?」

一輝が丘の上空にたどり着いたとき、そこには顔の一部がなくなって少しばかりスプラッタになったピエロがいた。

「多分、敵・・・だよな。えい。」
「こレは世界をバラ色に染めルモノ。真っ赤なバラ色ギャああああああっ」

ピエロはかっこつけた台詞とともに十六夜に襲い掛かろうとしたが、一輝が気まぐれに放った火の槍により、燃え尽きた。

「・・・あれ?いまの、何の工夫もないただの火の槍だったんだけど・・・」
「オイ一輝。後からきといて美味しいとこもってくんじゃねえよ。」

地面に降りてきた一輝に、十六夜はそういった。
一輝としては、そういわれても、何がなんだか・・・といった状況なのだが。

「・・・あれ?せっかく街灯持っ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ