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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ドッペルドッペルドッペルゲンガー
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†††Sideなのは†††

何だろう、今日のシャルちゃんはどこか変だ。どこが?と聞かれればハッキリと答えられないけど、長年の付き合いからの勘というやつだ。それにシャルちゃんだけじゃない。ルシル君もどこか変な感じがする。フェイトちゃんに聞いてみると、フェイトちゃんも同じことを思っていた。

「何て言うか・・・言葉に出来ないけど妙な感じはする」

「そう・・・だよね。何だろう・・・?」

私とフェイトちゃんの前を歩くシャルちゃんとルシル君。すると前からシャマル先生が歩いて来て・・・

「あぁセインテスト君。今日も私のサポートだから、お願いね♪」

「はい」

「?? どうかした、セインテスト君? ぼーっとしてるけど・・・。もしかして風邪でもひいたのかしら? ちょーっと、しゃがんでみて」

ルシル君が頷いて、シャマル先生と同じ高さくらいにまでしゃがんだ。それを見ているシャルちゃんは何も言おうとしない。やっぱり何か変だ。

「んーーー♪」

ルシル君の額に手を伸ばして熱を測ろうとしたシャマル先生。その細く綺麗な指がルシル君の額に当たったと同時に・・・

「「「っ!!??」」」

ルシル君の首がポロリと落ちた。コロコロ転がるルシル君の首に、その場に居た私たちは絶句。そして転がるのが止んだルシル君の首を見て、ようやく思考が動き出す。

「「「きゃあああああああっ!」」」

あまりにショッキングな光景だった。私たちはエースオブエースとかエリート魔導師とかいろいろと言われているけど、それでも女の子だ。だからあんなものを見て悲鳴を上げてしまうのは仕方ない。そもそも上げない方がどうかしてるよ。

「あぅあぅあぅ・・・ルシルがぁ、ルシルの首がぁ・・・!」

フェイトちゃんなんかもう泣きだしてしまっている。シャマル先生は「わ、わたし、殺人犯・・・?」ヘナヘナとへたり込んでしまっていた。

「あ〜あ、耐久性がメチャクチャ弱いじゃん。やっぱルシルの異界英雄(エインヘリヤル)化は出来ないか・・・」

そんな時、廊下の角からもう1人のシャルちゃんが現れた。えっ、なんで? だってシャルちゃんは首のないルシル君の隣にいるのに・・・!?

「って、うわっ! ごめん、フェイト、シャマル!」

泣いているフェイトちゃんとへたり込んで放心しているシャマル先生を見て、シャルちゃんが謝りながら駆け寄った。何の騒ぎかと次第に集まってくる隊員たちが近付いて来るのが気配で判る。シャルちゃんも慌てるように指を鳴らすと、シャルちゃんと首なしルシル君が消えた。それで解った。今のシャルちゃんと首なしルシル君は、ルシル君の使い魔と同じ存在だということに。朝から感じていた変な違和感の正体も同時に解った。

†††Sideなのは⇒フェイト
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