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ゲルググSEED DESTINY
第百話 運命
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超えているものを拒絶したのだ。

『だからそれを補う為に外側から引っ張り込んできた。それがこの?(AA)だ』

その結果が今の彼であり、彼はある意味、誰よりも凡な人間であると言えた。だからこそ、彼はスーパーコーディネーターでもなければニュータイプでもなく、ましてやSEEDの因子を持つものでもない。

『故に、己の存在は特別でも何でもない。ただのちっぽけな――――』

才能もいらない。地位も、名誉も、己という存在を狂わす総てがいらない。ただ、平凡でありたかった。ただ、そこで何をするでもなく、生きていたかった。そこで死んでいきたかった。そして何よりも終わり(・・・)を迎えたかった。

『人間なんだよ』

だが、それは許されない。彼の望む願いは誰よりも遠く、誰にも叶えることは出来ない。世界が終わらない。終わりをむかえさせない。私は幾度転生させられたという?僕は何度繰り返さなければならない?自分はどうしてまだ世界にいる?そんな繰り返しに終焉を求めるために変化を投じた。道化を演じれば終わらせれるとそう思ったから――――だから、彼は壊れてしまった(・・・・・・・)

『だから俺は死ぬために生きてきた!それが俺の欲した人としての人生だからだ!!』

もう次の人生のない己の死という完全な結末――――それが、彼が戦う理由であり、根底を成すものであり、唯一無二の願いだった。

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