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アセイミナイフ -びっくり!転生したら私の奥義は乗用車!?-
第17話「僧侶と節操なしと次の街へ」
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しまったことに動揺せざるを得ない

イダではあったが、取り繕おうと紡いだ言葉は更に

グウェンを追い込む内容になってしまっていた。

「あ、あの、そのぉ…殺されかけたとか、なんだとかって…」

なんとも気まずい面持ちでその言葉を紡ぐ彼女に、オークの僧侶は首肯して口を開く。

「ああ、それはですねえ…」「ちょっwwやめてwww言わないでwww」

問いに答えようとしたシドの口を必死で塞ごうと彼によじ登るグウェンを無視し、

オークの僧侶は「彼女は人間の少女にばかり恋慕し、時に犯罪まがいの事件を

起こしていたのですよ。ハッハッハッハッハ!」と事も無げに笑い出す。

「「…はい?」」

イダとストランディンの口から空気が漏れるような音が出る。

「だーwwwやめてwww止めてwwww」

半べそで笑みを浮かべながら叫ぶグウェンに、シドはもう少し言っても構うまい、と

どこか意地悪な顔つきになる。

「彼女と行動を共にするなら、お嬢さんたちも気をつけなさい。食べられてしまいますよ?」

「食べる…って、まさか、そういう人なの…」

ストランディンはまるで汚物でも見るような顔でグウェンを見つめた。

「いや、いやいやいやいや!ほんとに好きににゃったんだってば!恋愛自由!

好きじゃなきゃ手ェ出さないニャア!!」

彼女はその言葉に反論しながら、シドの体を器用によじ登っていく。

「それでですねえ…むぐ?」

シドの顔にようやくたどり着くと、全身で彼の口をふさぎにかかった。

「アレは全部、わちきの対応ミスだったのは認めるにゃ!でも、好きだったんにぇ!」

「離しなさい。つまり、爆弾罠にひっかかりやすいというだけではないですか」

彼女をすぐさま振りほどき、襟首を掴んで空中に持ち上げると

ニヤニヤと意地悪そうに僧侶は笑っていた。

「…ほう。じゃあ、私も爆弾罠かもしれないてことかあ…」

イダはなんだかなあ、という表情で肩を落とした。

そう、今彼女に狙われてるのは自分である、という自覚はあったのだった。

イダは自分にかかった牛乳を拭きながら、シドを見つめる。

「とりあえず、こっちで座りませんか?彼女とは幼馴染なんです。

もっと彼女の話を聞かせて欲しいんですけど…」

その言葉にシドは大きく首肯して、自らが座っていた大きなオーク用の椅子を

イダたちのテーブルへと持ってきたのであった。



「なるほど。貴女がグウェンの言っていたイダさんですか」

自己紹介を終えたイダたちに、シドはそう言って嘆息した。

「なんとまあ、グウェンが…おっと、そう睨まないでくださいよ。

せっかくのワインがまずくなってしまう
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