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SAO編−白百合の刃−
SAO41−阿吽のモノクロ
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ーションで一撃与えられそうにもなるも漆黒が居合いの一閃で助けてくれたおかげでHPは減らずに済んだ。

「ありがとう。おかげで助かった」
「……礼はいらない」

 お礼を告げると彼女はそっぽ向いてしまった。どことなく照れ隠しに見えたのは気のせいにしとこうって思いたいが、そんな赤色は微塵も見られなかった。でも助かったのには関わりないから、これ以上求めることは駄目な欲張りだろう。

「そんなことよりいいかしら?」

 漆黒は視線をこちらへ向け訊ねてきた。

「深夜にダンジョンに来たのは、レベル上げ?」
「まぁ……そんなところかな」
「悪いけどやめた方がいいわよ」
「なんで?」

 確かに、一回の戦闘でソロは危険だとわかったけど、でも気をつければなんとかいける可能性だってある。

「理由は?」
「単純な話、ソロでは危険よ」
「でも、気をつければ……」
「今までなら安全マージンを十分にとっていて、技術力があれば九割方安全ではあるけど、今回の場合は勝手が違う。貴女ならわかるよね? さっきの戦闘で」
「……そう、だね……」

 敵側のスイッチ。それと複数で襲いかかってきたことを指しているだろう。今まで戦ってきたモンスターと違って、私達プレイヤーと同じように攻撃を防いだり連携していたりしていた。漆黒とのスイッチを繰り返して倒したものの、相手も同様に連携したり防いだりスイッチを行っていた。おまけに昼間と違う攻撃パターンをしてくる。それに戸惑ってしまった。

「裏層攻略はたった六人のプレイヤーでボスを倒さなければ、誰も得しないペナルティが下される。故により安全性を求めるべきよ」

 漆黒が言いたいことはわかった。同時に現状を理解し受け止めるしかないこともわかった。
 何回も何回も何回も向き合わなければならないって何回も言っているのに、相当今の私は独りでもまだまだ行けるって意地になっていたかもしれない。死に繋がること、ここの攻略の難易度が人が減ることで大幅に上がることを考えれば、慎重し過ぎることの方が丁度いいのかもしれない。

「わかった。改めてよろしくね、漆黒」

 普段一匹狼だと噂されている漆黒が協力することを拒んだりしないのは、必要とされているからだ。私もそれにちゃんと向き合えば、きっと強くなるだろうし、安心できるようになっているはずだ。

「……なんで貴女が上から目線なの?」
「え、いや、別にそういうわけじゃ……」
「あと貴女の笑顔、ムカつく」
「ちょ、それ、理不尽だよ!」
「理不尽じゃないでしょ。貴女がしなければいいことでしょ」
「それが理不尽だって言っているの! あと、ムカつくってどういうことよ!」
「そのまんまの意味よ」

 あれ、笑顔って何よりも宝だって聞いたことあるんだけど、そ
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