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オズの五人の子供達
第二幕その二

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「いいかな」
「わかりました、それじゃあ」
 ジョージは木樵の言葉に素直に頷いてでした、そうして。
 右手にレモンを持って左手に持っている斧の刃に近付けるとです、レモンは斧の刃に触れただけで二つになりました。そしてもう一度近付けるとです、その切ったものを。
 するとその切られたレモンも二つになりました、そのスライスされたレモンをジョージに渡して言うのでした。
「これでいいね」
「よく切れますね」
「いつも手入れしているからね」
 だからよく切れるというのです。
「僕の斧はオズの国で一番切れるものなんだ」
「そこまで凄いんですね」
「いざという時は任せてね」
 こうも言う木樵でした。
「僕が皆を守るからね」
「木樵さんがですね」
「そうだよ、だって君達は僕の友達だから」
 神宝にも言う木樵でした。
「何があっても守るよ」
「そう、僕達は友達になったんだよ」
 かかしも言ってきます。その軽やかな動きと一緒に。
「一緒に旅をすることになったからね」
「だからなんですね」
「そう、宜しくね」
 かかしは恭しく一礼して神宝達に言いました。
「これからね」
「わかりました、じゃああらためてお願いします」
 神宝が微笑んで応えます。
「この旅の間」
「こちらもね、さてそれじゃあね」
 友達としてです、かかしは五人の子供達にこうも言いました。
「皆食べてね」
「わかりました、それじゃあ」
 その言葉に頷いてでした、五人は青いパンや果物、紅茶を飲み食いしはじめました。カップやスピーンといった食器もその辺りの木に実っていました。勿論そうした食器達も青いものです。
 そしてそのパンや果物の味はといいますと。
「あっ、美味しい」
「そうよね」
 恵梨香はパンを食べてすぐに笑顔になりました、ナターシャも笑顔で応えます。
「柔らかくて甘くて」
「うん、とても美味しいわ」
「青いパンも美味しいのね」
「そうよね」
「この林檎もとても美味しいよ」
「梨もね」
 ジョージと神宝は果物を食べています、梨も青いです。
「とても甘くてね」
「しかも新鮮だよ」
「紅茶もね」
 カルロスはカップを湖に入れて紅茶を飲んでから言いました、その青い紅茶を。
「美味しいよ」
「そうなのね」
「確かに青いけれど」
 色はそれです、けれどそれでもなのです・
 お茶も美味しいというのです、それもとても。
「これなら幾らでも飲めるよ」
「そうなのね、じゃあ」
 恵梨香はカルロスの言葉を聞いてから自分もお茶を飲んでみることにしました、それでカップを取って湖の中にそのカップを入れて飲んでみますと。
 確かに紅茶の味です、色は青いですがそれでもです。
 その青いお茶を飲んでです、ここでも笑顔になりました。
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