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不老不死の暴君
第十話 救出
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よう指示を出し自分は周りにいた帝国兵3人と一緒にセア達の通行を妨害する。
しかし帝国兵の斬撃を軽くいなし、セアは反対方向の扉に向かっていた帝国兵の首を跳ばした。
そしてその近くにいた帝国兵がセアの背中に剣を振り下ろしてきたがセアは間接を無視して体を捻ってその剣を受け、その帝国兵の首も跳ばした。
ふぅと軽く息をふき、入ってきた扉の方を向いた。
既に帝国兵3人は倒されており、戦っていたジャッジとウォースラも数秒もしない内にウォースラが隙をつき胴に剣を叩き込んだ。
ウォースラはジャッジの死体から四角い板のようなものを出した。

「それってなに?」

ヴァンがウォースラに問いかけた。

「カードキーだ。詳しくは知らんが鍵のようなものらしい」

そう言ってウォースラはアーシェのいる独房の方へ進んだ。
独房の横にあるコンピューターにカードキーを差込み、独房をあけた。

「殿下、ご無事で……」
「ウォースラ」

独房にあるイスに座っていたアーシェはウォースラを見て立ち上がった。
囚われていたせいで気をはってたのかアーシェはよろけ、咄嗟にウォースラが彼女の肩を持ち支えた。

「殿下」
「ありがとう、大丈夫です。私・・・」

アーシェの顔には先ほど迄安堵の表情を浮かべていたがバッシュを視界に捉えたとたん彼を睨みつけた。

「ぐずぐずするなよ、時間がないんだぞっ!」
「さっさとしてくれ、敵が来る」

ヴァンとバルフレアの声が聞こえてきた。

「・・・話はのちほど」

ウォースラも時間がないことは承知していたのでひとまずその場を切り上げる。
アーシェは頷いたが顔には困惑の表情を浮かべていた。
独房からでるとリヴァイアサンに警報音がなり響いた。

「さすがにばれたか」

セアが呟いた。
バッシュは隣にいたアーシェに話しかけた。

「殿下、我らが血路を開きます」
「私は、裏切り者の助けなど!」
「なんとしても必要です。自分が、そう判断しました。・・・引き返すぞ、艦載艇を奪って脱出する」

バッシュの言葉にアーシェは反論したがウォースラがそれを止め、指示を出す。
アーシェは俯きながら走っていった。
その様子を見ていてセアは思った。
仮にダルマスカ王国が再興したとして・・・彼女は王としての責務を果たせるのだろうかと。
あの様子ではとても果たせるとは思えない。
彼女がダルマスカ王家の最後の一人である以上ダルマスカ王国を再興させるには彼女が王位につくしかない。
となると・・・このまま王国が再興すれば目端の利く貴族か他の国が実権を握り、彼女はお飾りになってしまう。
覇王の血族に嫌悪感をセアは持っているがそう思うと同情してしまう。

「このままじゃ仮に再興しても傀儡になってしまうだろう
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