暁 〜小説投稿サイト〜
不老不死の暴君
第四話 ルース魔石鉱・出入口
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
「全て秘密裏にヴェイン様のもとへ」
「貴殿とは馬が合うようですな」

金ぴか鎧のせいで表情が伺えないが多分、いや絶対笑みを浮かべている。
それに対し初老のおっさんの方はなにか機嫌が悪そうだ。

「それは結構ですが手綱をつけられるつもりはございませんな」
「ふっ、ならば鞭をお望みか?」

初老のおっさんの言葉で金ぴか鎧の機嫌が悪くなった。
絶対あの野郎は器が小さいとセアは強く思った。

「つまらぬ意地は貴殿のみならず、ビュエルバをも滅ぼすことになる」

金ぴか鎧がそう言って魔石鉱から出て行き、初老のおっさんも後に続いた。
完全に魔石鉱から出て行ったことを確認するとラモン達が出てきた。

「ビュエルバの侯爵、ハルム・オンドール4世」
「へぇ、今の初老の人がビュエルバの領主か」

ラモンの台詞にセアが関心する

「はい、ダルマスカが降伏した時、中立の立場から戦後の調停をまとめた方です。帝国寄りってみられてますね」
「あの様子だとビュエルバの独立を守るために苦労しているみたいだな」

セアはそう言ったが実際のところ独立を守るというより自治を守っていると言った方がよいかもしれない。
先ほどの侯爵と金ぴか鎧との会話を聞く限り良質の魔石の殆どを帝国に流しているようだし。

「そうだな、反帝国組織に協力しているって噂もあるしな」

バルフレアも同感のようだ。
確かにビュエルバの反帝国組織に力があるなら帝国の侵攻に対しての抑止力になる。

「・・・あくまで、噂です」

ラモンはどうやら侯爵を信じているみたいだが。

「よく勉強してらっしゃる・・・どこのお坊ちゃんかな」
「どうだっていいだろ。パンネロが待ってるんだぞ」

バルフレアがラモンに問いつめてるとヴァンがそれを遮った。

「パンネロさんって?」

そういやラモンはパンネロのこと知らなかったな。

「友達。攫われてここに捕まってる」

そう言ってヴァンも奥には向かった。
そういやパンネロ大丈夫かな・・・変なことされてなければいいが・・・。
セアはとりあえず今はパンネロ救出だと頭を切り替え、腰にある赤みのある黒い剣を抜いた。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ