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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
乙 B
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「全く、皆さんは石橋をたたいてわたると言う言葉を知らないのですか?」
「俺はそもそも、心配なら空を飛ぶ派だし。」
「あ、私も。」

確かに、それならわざわざたたく必要もない。

「全く、どんな罠が仕掛けられているのか分からないんですよ?とにかく十二分に注意して」

その瞬間、黒ウサギの姿が消えた。
前を見ていなかったせいか、油断をしていたのか、罠の落とし穴にはまったのだ。

「「「「ガンガン進もうぜ!!!!」」」」
「お願いですから助けてくださーい!!!」

さすがに放置はせず、一輝が倉庫の中から取り出したロープで黒ウサギを引っ張りあげ、

「あ、手が滑った。」
「きゃあああああぁぁぁぁ・・・」

再び黒ウサギが落ちた。

「ちょっと一輝君、何をしているの?早く引っ張りあげないと。」
「え?引っ張りあげた方がいいの、アイツ?」
「まあ、このまま放置していくのもなんだし。」

一輝はロープをしまいかけていたのだが、二人に言われて再びロープをたらし、黒ウサギを釣り上げる。
黒ウサギは完全にへそを曲げていたが、四人は放置してる。

「そうだ。春日部はグリフォンの力で空とべたよな?ちょっと上から迷路全体を見てくれねえか?」
「あ・・・うん分かった」

十六夜に言われて上空から迷路全体を眺めるが、両手で大きくバツ印を作る。

「ダメ・・・霧がかかっててあまり遠くまで見えないよ。」
「そうか・・・なら、一輝。ちょっと風を起こして霧を払ってみてくれ。」
「了解。」

一輝は言われたとおり風を起こすが、耀はバツ印を浮かべたままだ。
もうムダだと判断し、耀も降りてくる。

「そういえば以前本で読んだのだけれど、こういう迷路は壁に右手をついて歩けばいずれ出口に・・・」
「それは平面的な迷路での話しだよ、飛鳥。」
「一輝の言うとおりだ、お嬢様。ここみたいに孤立した階段、建物があるところじゃ応用できないぜ。」

二人に言われ飛鳥はむすっとするが、すぐに別の案を思いついたようでギフトカードを掲げる。

「飛鳥、何をする気だ?」
「別に。要は出られればいいのだから・・・ディーン!壁を薙ぎ倒し、一直線に進むのよ!」

そして、ディーンに命令を出して壁を破壊させようとするが・・・それは黒ウサギがディーンの拳の前に出て、庇いに出た十六夜によって止められる。

「なにやってるんだ駄ウサギ!」
「そうよ、危ないでしょう!?」
「す・・・すみません!反則だったものでっ!!」

十六夜と飛鳥は黒ウサギを攻めるが、黒ウサギはそう返した。
なんでも、クリア条件が「ステージの謎を解き迷宮を突破」であるが故に、迷宮としての形を壊すのはルール違反らしい。

「申し訳ございません・・・」
「あな
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