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宇宙を駆ける一角獣 無限航路二次小説
第二章 五話 アークネージ星
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たとしても相当なオーバースペックを誇る化け物が出来上がるはずであるのだが、白野は来るべきアレとの生存競争に向けて完璧を期したいので自身が認める出来栄えになるまで組み上げるどころかクルーに情報公開もしない心算である。
白野はそれをしばらく眺め、ある程度のデータ書き足しを行いエンターキーを押すと書き足したデータを確定して再び保存してデータベースをシャットアウトした。



ユニコーン 船室

ユニコーンの新設されたカタパルトの比較的近くに位置する船室には、スカーバレル海賊団のアジトからギリアスによって救助された科学者のゴルドーがいた。
彼は不幸にも技術研修のためにやって来たネージリンスでスカーバレル海賊団に乗っていた客船を襲われて捕虜とされてしまったのである。
しかし、捕まろうと何だろうと彼は科学者である。
しっかりとスカーバレル海賊団の持っていたスパコンのデータを去り際にいただいていた。

彼の専攻分野は量子コンピューター関係で、既存のパーツや素材でどれだけ効率良く演算を行えるか?というのが主目的である。彼の同僚の女性研究者は量子コンピューターのそもそもの素材研究に情熱を注いでいるため方針の違いから喧嘩になる事もしばしばであった。
しかし、今のところその心配は絶無であろう。
何故なら、どこからどうやっててにいれたのかスカーバレル海賊団のスパコンには大マゼラン製の量子コンピューターの計算アルゴリズムが組み込まれていたのだ。
技術研修を受けるよりも大いなる恩恵を思いがけず受けたゴルドーは喜色満面で計算アルゴリズムの解析をやり始めた。



ユニコーン カタパルト

新設されたばかりのユニコーンのカタパルト。そこには、完成した新型艦載機【ジェガン】の先行試作型が合計30機佇立している。ユニコーンの船体のサイズからして、カタパルトに隣接させる事のできる格納庫の内装スペースは縦2マス横4マスという寂しい内容であった。しかし、無いよりましである。
根本からしてむちゃくちゃな改造なのであるから、成功しただけでも賞賛に値する。
で、そんなジェガンの足元には一仕事終えた男の顔をしているバークが一人静にコーヒーをすすっていた。

「………」

バークは技術関係やメカの事となると途端に極めて饒舌となるが、何も無い時はとことん無口である。
絶賛人手不足のユニコーンではまともな整備士がゲイケットかバーク以外は存在しないので、機関室の調整や損傷した船体の応急処置などはほぼバーク一人でやっている。
本来なら過重労働の謗りを免れないのだが、本人がたっての希望でそうしてくれと言っているので艦長である白野としては給料を増やしてメディカルチェックをこまめにしてやるように船医に指示する以外他に手は無いのだ。
そんなバークであるが
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