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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
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オン†††

「暇すぎて頭がどうにかなりそうだ」

昨日の怪我がどうのこうのってことで、今日1日の強制休暇を取らされた。大してやることのない私は、後髪を切り整えたり、のんびり海を眺めながら時間を過ごした。それにも飽きて職員寮へと戻ると、遠くから子供の泣き声が聞こえた。

「やぁ〜だぁ〜!」

「ん? 子供の泣き声・・・?」

こんなところに子供の泣き声というのもおかしな話と思い、声のするところまで行ってみると、そこはフェイトとなのはの部屋だった。なぜか私、それとザフィーラとエリオは、女子フロアでもある3階に上がれることになっている。信頼してくれるのは嬉しいが、それはある意味男として見られていないってことにも・・・。まぁ今さら気にするような事じゃないが。

「失礼するよ・・・って、その子は昨日の・・・」

部屋に居たのはなのはとフォワードの子たち。そして昨日保護した少女の6人。泣き声はなのはの足元にしがみ付いているその子のものだった。

『あ、ルシル君。うん、異常もないってことだから連れて来たんだけど・・・』

なのはが口頭じゃなく念話で応対してきたから、フォワードの子たちと視線だけの挨拶を済ませつつ、こっちも念話で応対する。

『それはなのはの判断だからいいとして、どうしてこういう状況に?』

『えっと、ヴィヴィオ――この子の名前なんだけど、私が仕事に戻らないといけないって言ったら、行っちゃヤダって泣き出しちゃって放してくれないの。それでフォワード陣に相手をしてもらおうと思ったんだけど・・・』

私となのはの視線を受けた子たちは面目なさそうに頭を下げて、『すみません』と4人同時の謝罪一言。その4人には苦笑を返すしかない。

『私が少し話をしてみようか?』

『え? うん・・・、お願い出来るかな・・・』

私がこういうことをするような人間には見えないだろう。だから、なのはの歯切れの悪さも理解は出来る。が、幼い子供と関わりを持つことは契約中度々あったりする。それに、赤ん坊だった妹シエルの面倒だってゼフィ姉様と一緒に見たこともある。そんな中で、いろいろと小さい子との付き合い方を学ぶこともたくさんあった。とはいえ、この子にも通用するかどうかは判らないが・・・。

「こんにちは」

まずは目線を合わせるために膝をつく。目線を合わせるだけでも反応が違ってくるし、子供の目線にこっちが合わせるのも結構大切だ。

「・・・こん・・・にちは・・・」

両目に涙を浮かべながらも、恐る恐るといった風だが目を合わしてくれる。それにきちんと挨拶を返してくれた。いきなりの拒絶でなくて良かった。まずは第一難関を突破というわけだ。

「わた・・・、お兄ちゃんは、ルシルっていうんだ」

「・・・ルシル・・・?」
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