第6章:女の決意・男の勘違い
第16話:久しぶりの船旅と初めての旅
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ど……
『更に言えば、こんだけ馬鹿にした内容の手紙を受け取ったらどう思う? 頭にきて世界征服の事なんかより、ロザリー探し(俺達殺し)を優先させるんじゃないかな? これって時間稼ぎとしては最良だよね。流石はリュカさんだよ……咄嗟に思い付いた内容なのに、実に理に適ってる!』
言われてみればその通りだわ。
私も感心してリュカの顔を見詰めます。
当のリュカは、優しく微笑んで皆さんを落ち着かせました。
でも……
『そこまで考えてなかったなぁ……』
と、小さな声での呟きは私の耳に入ってきました。
うん。だからリュカ大好き!
まぁ、そんな訳でロザリーも私達と一緒に旅を開始しました。
そうなれば彼女のボディーガードも一緒に付いてくるって訳ですよ。
しかも本名発覚。“ピサロナイト”こと“ラピス”だそうです。
「何で付いてきたのかしら、あの娘(ラピス)」
「僕に惚れたかな?」
守るべきロザリーに介護され、甲板の縁で船酔いを爆発させてる美女に、良からぬ思いを募らせる夫が心配だわ。
「部屋で寝てれば良いのに……」
「そういう訳にもいかないのよ。船酔いしないロザリーは、甲板で外の世界を堪能したいのだろうから、彼女を放っておいてラピスだけ寝てられないじゃない」
「でもさ……ロザリーを守る為に付いてきたのなら、縁にもたれ掛かりゲロゲロしてるのは危険じゃね? 敵味方の付かない海のモンスターに襲われちゃうよ、あそこじゃ」
なるほどねぇ……と思ってたら、案の定モンスターが登場!
海のモンスター『プレシオドン』です。
ヘロヘロ(ゲロゲロ?)状態のラピスと、非戦闘員のロザリーに狙いを付けて、大きな身体で攻撃してきました。
慌てて助けようと一瞬身構えたのだけど、私を抱いてるリュカが無反応だったので、問題ないのだと思い身体から力を抜きます。
その瞬間に、私の死角からシン君が凄い勢いで突撃してきました!
ロザリーヒルで買いそろえた『ドラゴンキラー』と言う武器を駆使し、プレキオドンを一撃で倒します。
竜族のモンスターにドラゴンキラーという武器が良かったのかな?
「あらあら……結構強いのね、あの子」
「そりゃそうだよ。勇者なんだし、君とティミーの先祖なんだよ」
そっか……ティミーもシン君も勇者なのよね。リュカが強すぎて忘れちゃうわ。
何か二人とも情けないとこがあるし……
無事助けた美女二人に軽く言葉をかけ、シン君は軽い足取りでこちらの方へやってくる。
「ビアンカさん……お怪我はありませんか? 突然の敵襲でしたし、どこかぶつけちゃったとかありませんか?」
「ねぇよ、僕が抱きしめてるんだから。お前、なに人妻に手を出そうと思ってんだ!?」
「貴方と一緒にしないで下さい。俺は旅の仲間の事を心配し
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