暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
決意
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での間、俺が持ちこたえてやる!」

倒すと言わないあたり、実力差を理解しているのか。だが、ミドルレンジを得意とするであろうペイルライダーが参戦したことで手段が広がり、時間をさらに稼ぐこともできる
それにしても完璧なタイミングで間に入ってきたな……

変な方向へ飛んでいこうとする思考を頭を振って締め出す。今は、そんなことを考えている暇はない
とにかく、倒すなんてことは考えず時間を稼ぐ。それだけを考えればいい

「ほう……殺されに出てきたか」

「はっ! 誰が殺されるかよ!」

強がってはいるが、剥き出しの顔には冷や汗が光っている。おそらく最初の一撃に賭けていたんだろう

ペイルライダーのアーマライトが火を噴く。しかし、ほぼすべてがかわされ、数少ない当たりそうな弾はエストックによって弾かれる

「ここ!」

ステルベンが銃弾を弾いた瞬間、私は引き金を引いた
高威力のヘカートUの弾がステルベンに向かっていく

「……SAO生還者ってのはこんな人ばかりなの?」

よりによってヘカートUの弾をそらした。一瞬でも刃のタイミングが違っていたり、ちょっとでもスピードが違っていたりすると失敗する高難度のリンの十八番

「くくく……」

奇妙な笑いを浮かべつつペイルライダーの銃弾を弾くステルベン
私の右手は染み付いた習慣から弾を再び装填している
そして撃つ。もちろん当たる訳がなく、近くの地面に着弾する

「くく……なかなか楽しめた。だが、そろそろ殺すか」

笑いながらのセリフのはずなのに背筋が凍った。そんな気がした
楽しげなその裏に含まれた、狂気、そして殺気
私のトラウマの原因の男もこんな声をしていたっけ
でも……

「私は……私たちはお前なんかに殺されたりしない!」

「ほう……」

感心したような声色に怒りを覚える
抑えるな。そして体をふるわせろ。そして、恐怖からくる寒気を制しろ

「私は、私を暗闇の中から救ってくれた……リンに恩返しをするまでは死ねないんだ!」

私は思う。この時の言葉は詩乃とシノン。それが同一の存在であることを実感した言葉であると
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