暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜困った時の機械ネコ〜
第1章 『ネコの手も』
第17話 『言えばいいのに』
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「ハーイ、いらっしゃいませ。海鳴スパラクーアツーへようこそ!」


 自動ドアが開くと、受付にいる店員がにこりと微笑み、瞬時に団体と判断する。


「……えっと、大人13人と――」
「子ども4人です」


 その答えにスバルとティアナは『あれ?』と疑問に思う。


「エリオとキャロと――」
「私とアルフです」
「うん!」


 ティアナは現在いる総人数は分かっていたため、少年少女を数に入れると、リインとアルフが答え、


「えと、ヴィータ副隊長は……」
「アタシは大人だ」


 顎を引いて見るスバルに下から思い切りヴィータがにらみつけた。


「戻ってからの訓練に影響させても良いんだぞ〜」
「あう゛」


 ばつ悪く苦笑うが、店員はそんなことは関係がないように、団体客を奥へ促す。


「じゃあ、お会計先に済ますから、先に行っててな?」
『はーい!』
「あ、そこの方」
「はい」
「傘立てがこちらにございますが」


 団体最後尾をついていく男の腰に差してある傘に気付き、傘立てが脇にあることを教える。
 すると彼は、傘を抜くが、


[コタロウさん、デバイスを離すのはまずいかと……]
[はい。分かりました]


 なのはがこの世界では魔法という概念の理解がされていないことを教えると、彼は頷き、垂直に地面に軽くこつんと石突を叩いた。
 すると、親骨部分が2段に折れ――受け骨も対応して折れる――石突が引っ込む。


『…………』
「珍しい傘ですね〜、どこで売ってるんですか?」


 全員が押し黙るが、店員はさほど気にしている様ではなく、小首を傾げる。
 確かに、構造上コンパクトになるだけで、違和感はない。


「こちらは私と友人で作ったものなのです」
「は〜」
「大切なものなので、持って入ってもよろしいでしょうか?」
「はい。それでしたら構いません」


 そして、彼は嘘もついていない。
 ぐっとそのまま地面に押し込むと、中棒がかしょんと1段短くなり、何処からどう見ても折り畳み傘にしか見えなくなる。
 コタロウは手首を返すと、その遠心力でバンドが締まり、腰のベルトに下げる。


[べ、便利ですね]
[手動でも自動でも、折りたたみは可能です]


 普段からその形状にしないのかと問おうとしたが、実際いつもの状態のほうが使い勝手が良さそうだと思い、口にはしなかった。
 奥に進み、何回か角を曲がると入り口につき、エリオは看板をみてふぅと息をつく。


「よかった。ちゃんと男女、別だ」
「広いお風呂だって。楽しみだね、エリオくん」
「あ゛、そうだね。スバルさんたちと一緒に楽しんできて、僕はコタロ
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