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正義と悪徳の狭間で
導入編
麻帆良編
導入編 第6-M話 刹那
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は切り払われるんだったか。
対策は…散弾や包囲による飽和攻撃か、切り払われる前提でダメージを与える(爆発、薬品等)、あるい武器破壊狙った(撤甲弾等の)特殊弾頭を用いる事だったかな。
そもそも、並みのガンナーは瞬動術で距離を詰められておしまいらしいが。

「関西呪術協会…お嬢様…ああ、近衛木乃香嬢か。余計な事は絶対にするな、と上からも言われてるよ」
正確には、
関東、関西の長クラスの血縁だから上手く接近しろ、但し謀略を用いたり、無理に近付く様な保護者を刺激する方法のは厳禁、成果が上がらなくてもかまわない。
だけどな

「…まあ、その通りです。
ご存知でしょうが関東魔法協会の理事にして麻帆良の長である学園長の孫でもあるのでそのつもりで。
そうそう、魔法についてもお嬢様には知らせていませんのでご配慮を」
冷たい眼でそう言った桜咲の纏う空気は、自重だけで肉に食い込んでいくような刃に似ていた。
…つまり、触れれば切られる様な恐ろしさと同時に、固い物と打ち合えば簡単に欠けてしまう脆弱性を感じた。

「…ま、あんたらの所のお嬢様に手を出す気はないよ」
そう言って溜め息を一つ。

「私は長谷川千雨、又の名をレイン、アンブレラ社のエージェントだ。
まあ、常識的な品なら用意できるよ、情報や技能なんかも含めてな。
珍しい品の売買も担当に取り次ぐから希望するなら言ってくれ」

「アンブレラ社…」

桜咲が訝しげな顔で呟く。まあ仕方ない、素直で世間様と正義を共有している様な人間が死の商人に向けるのはそんな感情だ。

「…えっと、それはどう言った組織なのでしょうか?」

脱力感に襲われる。

「…もしかして桜咲って戦闘関係品の調達や整備って自前か組織任せにしてたのか?」
「自分でするか、剣の師匠に紹介していただいた刀匠にお願いしていましたが…それがなにか?」
「あぁ〜そうか、ならわからんでもないか。私達アンブレラはな、端的に言うなら武器商人だよ。
陰陽術関係を含んだ魔法符や魔法薬、武器…一部の高額商品以外は数打ちになるが日本の刀剣も扱ってる。
あと、技術指導や情報も売ってやれるよ、それ相応に値は張るけどな…念のため言っとくが関東魔法協会からは売買許可証もらってるからな?」

「武器商人…ならば私が知らなくて当然ですね」
桜咲は一応納得した様だ…一応、メセンブリーナ連合系魔法組織間の取引を別にすれば最大手なんだがな、うちの組織。

「まあ、お互い最低限のバックグラウンドは把握した事にして夕食にしようか」

時間は18時30分、悪くない

「私はかまわない」
「私も問題ありません」

「よし、行こうか」

私達は麻帆良の町に繰り出して行った。





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