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IS<インフィニット・ストラトス> ―偽りの空―
Introduction
第十三話 亡国機業
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どうかしら?」
「すいません、ご心配おかけして。なんとか大丈夫そうです」
「そう、安心したわ。全治一週間ということだけど回復力が高いのかしら。まだ昼食も摂ってないのでしょう? 食べやすいもの作ってきたからよかったら食べてちょうだい」

 ベッドの傍らのテーブルにトレーに置かれた食事を並べてくれる。シンプルでありながらとてもおいしそうだ。紅茶もあり、少し嬉しい気分になる。

「ありがとうございます、でもいいんですか? 楯無さんの試合とか見たかったのでは」
「生徒会長が負ける姿が想像できて?」
「……できませんね」

 確かに楯無さんなら三年生の試合に混ざっても問題なく優勝してしまうだろう。でも試合内容は見たいから後で映像記録を見せてもらおう。フォルテさんは今度はどんな試合になるのかな。
 そのまま、僕は虚さんが用意してくれた食事を食べながら、しばらく彼女と談笑した。

 彼女が立ち去ってから、すぐにまた眠くなった僕はそのまま眠りにつく。次に目が覚めた時にはもう日も暮れており、トーナメント初日の試合は全て終わっている時間だった。その後はクラスメイトや、今まで話したことない人達まで何故かお見舞いに押しかけてきてちょっと大変なことになった。一応、亡国機業については伏せられているので、僕の怪我については事故にあったことになっている。お見舞いに来てくれたことは嬉しい反面、騙していることに罪悪感も抱いてしまった。
 その際にトーナメントの状況を聞いたけど楯無さんやフォルテさんは順調に勝ち上がったようだ。



 診断ではしばらく安静にするようにとのことだったけど、僕は何故か翌日には動けるようになっていたので、保険医の許しも得て観戦もできるようになった。以降、束さんや亡国機業が来ることもなくトーナメントは順調に進む。
 大番狂わせもなく、各優勝は一年生は楯無さん、二年生はダリルさん、三年生は元生徒会長という無難な結果に終わった。特に楯無さんは全ての試合を一分以内に終わらせており、その圧倒的な強さを各国関係者に見せつけた。決勝で戦ったフォルテさんもその例に漏れず、しばらくはやさぐれる彼女を宥めるのに苦労することになるのだった……。



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