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ソードアート・オンライン〜剣の世界の魔法使い〜
第T章:剣の世界の魔法使い
オレンジ・プレイヤー
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「な、なんじゃこりゃぁ!?」

 キリトが叫んだ。

 ここはエギルの店の二階。客間としても使っているこの部屋だが、キリトがアルゲードの自室に詰めかけた情報屋達を回避するために緊急避難的居候先として定住してしまったため、本来此処で生活していた店主は、哀れにも一階のカウンターの隅に簡素なベッドをしつらえて眠っている。それでも追い出されないのは、アスナが二日とあけずにやってきて店の手伝いをしているからだろう。宣伝効果は抜群だ。もちろん、シェリーナも手伝ってはいるのだが、いかんせん顔を隠しているためアスナほどの宣伝効果にはならない。

 因みにベッドなどの家具などは、《日曜大工》という奇妙なスキルによって作成することができる。このスキルで作った家具を売って生活費を養っているプレイヤーもいるほどなので、邪険にはできないところが恐ろしい。

 さて、当のキリトだが、ヒースクリフとのデュエルに敗北した彼は約束通り《血盟騎士団(Knight of Blood)》に加入した。あきらめの悪いキリトの事だから悪あがきをするのではないかと思ったが、以外にもすんなりと受け入れた。ソロプレイにも限界が来ていたのだろうか―――――。

 そして、キリトは二日間の準備期間を終え、今日から正式にギルド団員としての活動が始まった。集合時間の前に、普及された制服(特注品)を装備したキリトだったが、それは……

「……地味な奴って言わなかったっけ」
「これでも結構地味な方よ」
「似合ってますよ、キリトさん」

 目のいたくなるような純白のコートだった。普段キリトが使用しているモノと形状的には大して変わらない。シェリーナは大規模なギルドに所属したことがないのでよくわからないが、ギルドを創るにあたって、ギルドマスターに与えられるアイテム、《盟約のスクロール》によって与えられる特権の中に、《制服作成》という物があるらしい。これは、設定した性能を記した《アイテムレシピ》を作成する機能であり、これによって作られたレシピを《裁縫》などのスキルをもった者に渡し、その通りに作成することによって、本来ランダムパラメーターになるはずの作成アイテムのパラメーターを一定に出来るという物だ。もちろん、壊れ性能をもった制服は作れないし、規模や全体のレベルなどによって算出される『ギルドレベル』によっても性能上限が左右されるらしい。もっとも、《血盟騎士団》は《最強》の称号を冠するギルドなだけあってギルドレベルも相当な高さらしい。そのため、キリトのもともと使っていたコートとほとんど遜色のないアイテムが作られたのだが……

 ……普段黒ずくめのキリトには、白いコートは似合ってはいるのだが、何というか……違和感がある。純白のコートには真紅で襟に小さな、背中に大きな十字模様が染め抜かれており、《血
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