暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep12神器統べる王の世界〜Creation of the world〜
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†††Sideフェイト†††

ルシルの尋常じゃない声を聞いて、あの子が放とうとしている魔法がルシルの魔術であることはすぐに理解できた。だから私たちはルシルに従って、全力で“闇の書”から距離を取る。一体どういう効果のある魔術なのかは聞けなかったけど、かなりの広範囲攻撃だと推測できる。

≪左方向300ヤード、一般市民が居ます≫

かなり距離が開いたところで、“バルディッシュ”からそんな信じられない報告が来た。この結界の中には今も居ちゃいけない一般の人が取り残されているということだ。私となのはは、“バルディッシュ”が示した方向へと軌道を変更して、結界内に取り残されてしまった一般人を捜すことにした。

「なのは、この辺だよ!」

「うん!」

抱えていたなのはを離す。私は信号機の上に降り立って、周囲を見渡して取り残された人を探す。

≪Twenty, Eighteen・・・≫

“バルディッシュ”によるとすぐ側に居るはずなんだけど見つけられない。

「『フェイトちゃん、見つけた』すみません! ここは危ないですから、少しの間、その場でじっとしててくれませんか!」

私もなのはの視線の先へと目を向ける。そこに居たのは・・・

「なのは・・・?」

「フェイトちゃん・・・?」

「「え・・・?」」

友達のアリサとすずかの2人だった。その突然の出会いに私となのはは、ただアリサとすずかを見ていることしか出来なかった。

†††Sideフェイト⇒ルシリオン†††

「くそっ! 邪魔をするな、フラウ!」

今から“夜天の書”が放とうとしているのは俺の魔術の1つだ。その名を“光神の調停(コード・バルドル)”。全方位無差別多弾砲撃の対軍攻性術式だ。1対多数において効果を発揮する殲滅特化の上級魔術。断続的に放たれ続ける砲撃が何かに着弾すると、そこからさらに広範囲に魔力波が広がり、さらに被害をもたらす。

(まさか複製された魔術を、しかも上級術式を魔法へと構築するとは思いもしなかった)

確かにそれは不可能ではないが、俺より先に成し遂げていたことに純粋に驚く。いや、夜天の書”が“異界英雄エインヘリヤル”を召喚できた時点でそれも念頭においておくべきだった。

「申し訳ありません。先ほどから頭の中に指令が来るんです。ルシリオン様とあの水色の髪の少女を止めるように、と」

――怜悧なる疾風(ポヘウアイ)――

フラウロスの背中から大木のように太く長い鞭状の竜巻が6つと生まれ、周囲のビルを破壊しながら迫ってくる。防御できるような生半可な威力じゃないため回避に専念。横目で“夜天の書”とバルドルを見る。円環の中心で輝いている光の量からして臨界点は近い。おそらく術の発動はもう止められない。

『シ
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