暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第29話 母上が交渉?本当に大丈夫?
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「……分かった。この借りは必ず返すと誓おう」

「ありがとうございます」

 私とモンモランシ伯は歩み寄り、固く握手をした。

(中央の発言力不足で、不利な取り決めを押し付けられ辛くなくなるわ。これでだいぶ楽になる筈ね)

 私はこの時、難関を一つクリアした事にホッとしていた。

−−−− SIDE シルフィア END −−−−



 竜籠がドリュアス領に帰って来ました。私とアナスタシアは、母上を出迎える為に外に出ます。

 竜籠が着陸し、母上とファビオが出て来ました。

「「お帰りなさい」」

 しかしディーネが出て来ません。

「ディーネは如何したのですか?」

「モンモランシ家の要望で、2〜3日ほど預ける事にしたわ」

「大丈夫なのですか?」

「大丈夫よ。モンモランシ伯は、今更ディーネをどうこうしようとは思わないわ。交渉も上手く行ったし、何も問題なしよ」

 私は母上の言葉に、胸をなでおろしました。アナスタシアは、面白くなさそうにしていましたが……。

「ほら。膨れない膨れない。折角上手く行ってるんだから……。な」

 私は頬を膨らませるアナスタシアを、頭を撫でながら慰めました。






 予想以上に上手く行っている事に、私は気を良くしていました。目の前に、大きな落とし穴が隠れているとも知らずに……。
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