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魔法少女リリカルなのは 〜黒影の死神〜
『第五話』
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 士郎side


「やっぱり、死神だったか……」


黒い帽子を被った男の子は死神だった
死神は笑顔を崩さずに答える


「はい、あの時のお礼をいただきに来ました」
「あはは……まぁ、ゆっくりして行ってくれ。しかし………正直だね」
「俺、もらえる物はもらう主義なんで」


私の言葉に帽子を被りなおしながら答える死神


「それで、注文はどうするか決まったかな?」
「う〜ん………お任せで」
「かしこまりました」


注文を聞かれ考えるも、諦めた風にお任せにする死神に苦笑をこぼし厨房に戻った















   準備中















「おまたせしました」


そう言って死神の前に紅茶とシュークリームを置く


「ありがとうございます、頂きますね」
「うちの自慢のシュークリームだ。気に入ると思うよ」
「はい……っ!おいしい……」


眼を見開き呟いた言葉は嬉しいものだった
自分の妻が作ったものをおいしいと言われれば誰だって嬉しいだろう


「気に入ってくれて嬉しいよ」
「何度も食べたくなりますね」
「よければ持ち帰るかい?」
「いいんですか?」
「お礼だからね。というより」


シュークリームを食べて笑顔の死神の頭を、正確には頭にある黒い帽子を指差す


「その帽子、取らないのかい?」
「んむ?」


シュークリームの最後の一口を呑み込み、指された指の先を追うと『あぁ……』と呟きながら帽子のつばを触り


「あの子にきずかれるわけにはいきませんからね」


と言った


「病室でも言ってたけど『あの子』ってなのはのことかい?」
「はい、ちょっと約束みたいなものをしましてね」
「それで、会わない様にしてると……」
「そうですね」
「なるほどね……だけどね死神君?」
「はい、なんですか?」
「今……なのは出かけていないんだよ」


そう言うと死神は黙り込んだ。そして


「………そうですか」











そう呟き帽子をとった












 拓斗side

恥ずかしい、かなり恥ずかしい
いない人を警戒して帽子を深く被っていたのだから当たり前だろうが


「やっと取ったか」
「いいじゃないですか被ってたって、もし見られたらアウト何ですから」


俺にとってすこしイヤな笑顔をする高町父に頬を膨らませて言う
そうすると高町父は元の優しげな笑みに戻した



















「もうこんな時間
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