暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜黒影の死神〜
『第三話』
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 士郎side

ここは……何処だ?
意識を取り戻し最初に浮かんだ思考はこれだった
(確か……仕事中に、怪我を負って)
意識を失う前の記憶を辿りながら部屋を見渡す。部屋の様子からどうやら病院のようだ
窓の方に目を向けると1人の影があった

「君は……誰だ?」

何故か反射的に話しかけていた
影はすごい勢いでこちらに振り向いた

影の正体はなのはと同じくらいの少年だった
前髪で顔が見えないがおそらく男の子だろう
ただ―――




























―――普通じゃない


彼の身のこなしを見るととてもじゃないがただの子供には見えない
どう見ても達人、慣れている人にしか見えない
一体この子は何者だ?

「おかしいな……早くても起きるのは3日後のはずなんだが……」

驚いた様子で呟いている彼にもう一度話しかける

「もう一度聞くけど……君は誰かな?」
「ん?あぁすいません、俺の名前は月詠拓斗です」

彼は薄く微笑んで










「死神やってます」










そう言った






 拓斗side

「死神…だって……?」

信じられないような顔でこちらを見つめる高町父
それはそうだ、俺だっていきなり死神と名乗る奴がいたら似たような反応をと思う

「はい」

自分で出来る限りの笑顔で答える。笑っているように見えるかどうか心配だが多分大丈夫だろう
それを聞くと高町父は目を細め睨んでくる。え?なんで?やはり、笑顔がうまくいってなかったのか?

「それで?君は私をあの世に連れに来たのかな?」










………はい?
数秒間彼の言ったことの意味が解らなかった

「……あぁ」

しかし今の状況を考え納得がいった
普通、死神から連想されることは死だ。
こちらが助けるつもりであったとしても、事情も言わずに『死神です』なんて言えば誰だって自分は死んだか、あるいはこれから死ぬのだと思う

「違います。むしろ逆です、逆」
「逆?ならば死神である君は私を生かしに来たとでも?」
「その通りです」
「その証拠は?何かあるのか?」

全く信用されていないようだ、高町父の視線に殺意が混じってきた。
……ここまで信用されてないとさすがに落ち込むな



「……ご自分の状態を確認すれば理解していただけるかと」

そう言うと高町父はハッとした顔になり自分の体を見回したり腕を回してみたりと体調を確認した後、少し申し訳なさそうな表情になり『すまなかった』と謝罪をしてきた

「死神だと言
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