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気まぐれな吹雪
第二章 非平凡な非日常
49、フィリミオ
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ですよ。

「フィリミオとは、霜月をイタリア語にしたフリマイオを捩ったもの。違いますか?」

「いいえ、仰る通り」

「それにしても、その格好も随分と似合ってるじゃないですか」

「ヘーソウデスカ」

なぜに片言。

そしてなぜにふて腐れている。

しかしまあよくよく考えてみれば、幼き日の彼女は髪と瞳の色を抜かせば可愛いと評判であったし、並中に入ったときもイケメンだと騒がれていた。

つまり、整った綺麗な顔つき、いわゆる美形なのだ。

似合って当然。

そんな彼女を見て、骸は少し笑うのだった。
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