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乱世の確率事象改変
偽りの大徳編
プロローグ
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変える……ねぇ。具体的に何をしたらいいのか全くもってよくわからんから詳しく頼む)
「いくつか課題がありましてそれを達成すればおのずと世界は変わります。いうなれば決められた流れをかき混ぜる要因になってもらうというわけです。」
(ちなみに行く世界は?)
「あなたの場合三国志ですね」
(……あのー……三国志の世界変えるって多分人とか殺さなくちゃいけないじゃん。髭のおっさんとか触覚つきの最強さんとかと戦えってか?)
「課題に含まれていればそうですね。ちなみに確定事項ですので確実にその世界には行ってもらいます」
 無茶振りも甚だしい。三国志は好きだしゲームもちょっとはやってたがそれをリアルでするってことは戦争の真っただ中に飛び込むことだろう。
(いやだ。人殺しなんか絶対いやだ!それにそんな化け物達と戦ったら一般人の俺なんか簡単に死ぬじゃん!無理無理、絶対無理!)
 きつく拒絶するが少女は事務的な表情を崩さずに続ける。
「確定事項ですので。最終的に世界を変える気がないと判断された場合は、上位意志の介入によってその世界自体も壊されます。その世界の生物全てが最も苦しむ形で……ね」
 にやりと三日月型に口角を上げてとんでもないことを言う。身体がないはずなのに寒気がした。他愛ない会話をしていたがこいつは自分をどうにでもできて、抗うことなどできない存在だと今更思いしらされた。
「ふふ……聞き分けがいいのは人間のいいところです。まあ気負いすぎずに気軽に行ってきてください。ちなみに特典として失った身体の復元、ある程度の身体強化と武器、その扱い方、あと言えませんが一度きりですが限定条件下で発動するある力が与えられます」
 理解などしたくない。できれば逃げ出したい。しかし死んでいる身としては従うしか選択肢は残されていない。
(……わかったよ。やるしかないみたいだし)
「よろしい。では最後にその世界ではあなたの氏は没収します。徐晃・公明と名乗ってください。あと真名は名前のまま秋斗(しゅうと)です」
……徐晃か。ん?
(ってちょっとまて!つまり俺に徐晃になれってこと!?)
「あくまで『名前は』ですよ。歴史をなぞろうが反逆しようがのたれ死のうがあなたの自由です。まあこれから行っていただく三国志は歴史とも少しだけ違うので好きに動いちゃってください」
(適当すぎだろおい。ってか真名ってなにさ)
「真名っていうのは勝手に呼んだりしたら殺されるようなものすごく大事なものですから気軽に教えちゃだめですよー。時間も押してますしここまで。では外史の世界に……いってらっしゃーい!」
(ちょ、おま、言葉とかどうすんだよ!しかもまだまだ聞きたいことがたくさん――――)
 強かに言い切って手を振る少女。自分の言葉を言い切る前に意識が遠くなる。

 回る。廻る。くるくる落
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