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カンピオーネ!5人”の”神殺し
恋のキューピット
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受け入れて上げて。」

「・・・ハイ・・・っ!」

 そう小さく呻き、エリカは走り去った。
 残されたのは鈴蘭のみ。

 もしこの時、エリカが俯かずに彼女の顔を見ることが出来たなら。
 彼女は、このあとに待つ光景を見なくて済んだはずなのに。

「・・・・・・・・・プッ!ククククク・・・!」

 常に俯いていたのは、笑い顔を見られないため。悪役のような・・・そう、具体的な例を挙げるなら、『計画どうり・・・!』的な笑みを浮かべた彼女は、小さく呟く。

「私が笑うのはどうかと思うけど・・・彼は心配するだけ無駄な人だよエリカちゃん。」

 彼女は、胸元から小型のトランシーバーを取り出し、呟く。

「さぁドクター、準備はOK?」






「・・・・・・。」

 エリカの前には、全身を包帯で巻かれた護堂がいる。何も知らない人間が見たら、ミイラかと勘違いするほどに包帯だらけの姿だ。

「・・・・・・・・・あの時と、全く同じ格好じゃない。」

 護堂とエリカが始めて出会ったあの時。まだ数日と経っていないあの場面が、数年も前のことのように思える。
 
 あの時は、”神墜としの魔道書”があったからこそ最悪の展開は防げた。しかし、今あの神器は存在しないのだ。ドクターの治療をしてこの状態ならば、あとは運を天に任せるしかないということ。

「護堂・・・護堂・・・!」

 いつの間にか彼女は、護堂の手を握って泣いていた。これは、あの時のように、自分が巻き込んだ罪悪感からくる謝罪などではない。彼女の胸はキュウっと締め付けられていた。

 顔まで全てを包帯で巻かれ、外気にさらされているのは口元のみ。呼吸も殆ど聞こえないほどに浅い。死んだように眠る護堂の顔を見ていると、彼女の胸に先ほどの言葉が蘇る。

『彼のどんな姿を見ても、受け入れてあげて。』

 【聖魔王】のその言葉に半ば突き動かされるように彼女は動く。椅子から立ち上がり、中腰になって自身の顔を彼の顔へと近づける。

「護堂・・・いえ、【混沌の王】。貴方は酷い人ね。・・・折角、私が覚悟を決めたというのに。自分の気持ちに正直になると決めた途端に、私をここまで心配させて・・・。」

 優しげな微笑と共に、その距離はどんどんと近づいて・・・

「私、エリカ・ブランデッリは、命ある限り貴方と共にいる。気がついたの。この胸の高鳴りがなんなのか。」

 彼を神殺しにしてしまった直接の原因は、彼を巻き込んだ自分にある。そう彼女は信じている。しかし、起きてしまった事は巻き戻せない。だからこそ、最初は義務感で彼のそばにいようとした。だからこそ、【赤銅黒十字】への報告もしないうちにこの船までついてきたのだ。

 ・・・しかし、今は違う。彼のことを考
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