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“死なない”では無く“死ねない”男
話数その9 答えない
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は納得するのか? んな、アホらしい設定持ってる訳ないっちゅーに……」


 心底呆れたと言った表情で鬱陶しそうに答える晋に、支取は渋々と言った感じで告げる。


「分かりました……今夜はとりあえず退きましょう。後日改めて、話を聞かせてもらいます」
(……だからホントに知らんつーに)


 晋は呆れながら、去っていく支取達の背中を見る。そんな彼の頭の中には、明日遅刻していこうか、それとも休もうかと、兎に角ダルい事を回避することで頭が一杯だった。



(……そういえば、俺がこんな体になったのっていつだったか……あ〜、駄目だ。やっぱり思い出せねぇ……)


 ダルい事が好きではない筈の彼は、何故かどんどんダルい事に引き込まれていくこの状況に、改めてため息をつくのだった。



(……何となく行き遅れそうな顔が居たな……あん中に)



 ――――物凄く失礼な事を考えながら。



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