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Epos5八神家の日常〜Pet Capriccio〜
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ィーラは人の姿に変身していて、はやては土手の坂に座って鉄橋の柱に背を預けてた。

「ヴィータ! ごめんな、びしょ濡れにさせて・・・」

「へへ♪ 大丈夫だよ、はやて。あたしって体が丈夫だから。車椅子、ここに置いておくよ」

頭をブンブン振って髪に付いた滴を振り払う。

「天気予報じゃ今日の降水確率は20%って言ってたのに。すげぇ降ってんなぁ」

今朝、ルシルと一緒に観てたテレビの天気予報コーナーを思い出す。晴れのち曇りだとは言ってたけど、「降るなら小雨だろ」降水確率20%でこんなドシャ降りになるわけねぇ。あたしの呟きに「20%やからって小雨とは限らへんよ」はやてがそう返してきて、20%でもドシャ降りになったり、100%でも小雨だったりするって教えてくれた。

「――あ、もしもし、シャマルか? うん・・うん、そうなんや、急に降られてしもてな。・・・うん、雨宿り中や。・・・え、そうなん?・・・うん、うん。場所は――」

はやては携帯電話を使って家に居るシャマルに連絡を取った。場所を教えてるから、シグナム辺りに傘を持って来させるのかも。携帯電話を切ったはやては「ルシル君が傘を持ってもう出たって」って嬉しそうに笑った。なんつうか、昔を思い出す。オーディンとエリーゼのことを。

「それじゃあルシル君が来てくれるまで待とか」

あたしもはやての隣に座って、雨足が弱まらない空を見る。と、そんな時、どこからか「しゅんっ」って変な音が聞こえた。はやてや、耳が抜群に良いザフィーラも聞こえたみたいで辺りをキョロキョロ見回す。あたしは立ち上って川原の草むらへ向かうと、「あ」音の原因を見つけることが出来た。両手を伸ばして抱き上げる。

「はやて、コイツ・・・」

「ヨークシャー・テリアや!」

あたしの持ってる犬の種類らしいものを言ったはやてが満面の笑顔を浮かべた。けどすぐに「震えとる。寒いんやろか」顔を曇らせた。確かに、コイツ震えてる。犬を胸に抱きかかえて頭や体に付いた滴を袖で拭い去ってやる。するとワンとひと泣きして、あたしの顔に付いた滴を舐めとった。

「ヴィータ。わたしにも抱かせてんか?」

あたしははやてに駆け寄って犬――ヨッシャーテリア?を手渡す。受け取ったはやては「よしよし、良え子や」撫でた。

「はやて。ソイツ、どうすんの?」

「野良――ってゆうか捨て、やろか? それとも・・・。とりあえずこのままにはしておけへん。連れて帰ろ」

ギュッと犬を抱きしめるはやて。犬はそれで安心したのか眠ったみてぇに大人しくなった。

「おーい!」

雨足が弱くなってきた頃、ルシルのヤツがようやくやって来た。真っ先に「はやて。その子は・・・?」犬に気付いて指差してそう訊いた。

「濡れて震えてたんよ。野良か捨て
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