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気まぐれな吹雪
第一章 平凡な日常
42、南国バカンス
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のように微笑む人もいれば。

南国ビーチに楽しい笑い声が響いた。

時も過ぎて帰る時間となってしまう。

「楽しかったですね、10代目!」

「だな!」

「そうだね。正直言って、リボーンに感謝かも」

苦笑しながら呟く。

船の上から遠ざかっていくマフィアランドを見つめる。

「「ツナ」」

「あ、千鶴ちゃん、やちるちゃん」

そこに千鶴とやちるが現れる。

二人は、ツナ達がいる隣に並んだ。

「また、こう言うことができたらいいですね。今度こそ、霜月さんも誘いましょう」

「せやな」

千鶴が夕日に向かって背伸びする。

すると、その首元に何かがキラリと夕日を反射した。

よく見るとそれは、赤い石のはめ込まれた十字架のチョーカーだった。

「千鶴ちゃん、それは?」

「これか? これはな」

強い海風が吹く。

千鶴の髪が風でかき乱される。

「死に別れた親友からの贈り物や」

その目には、光がなかった。
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