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“死なない”では無く“死ねない”男
話数その2 殺せない
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よ? ……何か変なの来るぜ? 多分」



 それだけ言い残すと、スタコラサッサと男は何処かへ行ってしまった。その様子を呆然と眺めていた少女だったが、状況を理解すると心底安堵した表情をする。


「もう……もう二度と会いたくない」


 向こうは殺しても死なない癖に、此方にはダメージが積み重なっていずれ殺される……事実、少女はもうボロボロで、男が何処かへ行かなければ殺されていただろう。


「さっさとこの場を去りましょう……グレモリーも気付いたようだしね。―――かなり遅いけど」


 そして少女は地面に魔法陣のような物を出現させ、そのまま消えた。



 ―――後に残ったのは、忘れられていた少年の死体のみであった。
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