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亡命編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百話 異質
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ーのアクセスカード。

そして極稀にゴールドのアクセスカードを渡される者もいる。ゴールドのアクセスカードは制限なしだ。使用許可権限を与えられているのはシトレ元帥、グリーンヒル大将の二人。もっともその二人が此処に来た事が有るのかどうか……。ここに来るのは基本的に情報部の人間だけだ。情報部以外の人間がアクセスするには統合作戦本部長の許可と情報部長の許可が要る。

ヴァレンシュタイン中将本人の情報にアクセスした。というより他の情報は文書自体にアクセスできない、かつて情報部、監察、憲兵隊に配布されたパンドラ文書、軍を震撼させたあの文書は今では全て回収されアクセスするにはレベル・フォーのアクセス権限が必要だ。

失敗だった、ヴァレンシュタイン中将の調査は調査課が行うべきだった。防諜課が行ったせいで調査課には見えない事が多すぎる。調査課が調べようと思っても防諜課の目を気にせざるを得ず思うように調べられない。そしてこれまでの資料を作ってきたのは防諜課だ。情報自体が防諜課によって秘匿隠蔽された可能性も有る。

顔写真と経歴が表示された。帝国では兵站統括部に所属している。少尉任官後一年で中尉昇進。帝国では後方支援に対する評価は酷く低い、にもかかわらず一年で昇進している。有能だったのだろう、だが用兵家としての力量は更に上だ、何故帝国は彼を用兵家として用いなかった?

士官学校の卒業成績は五番、しかも帝国高等文官試験に合格している。用兵家としても軍官僚としても前途洋々だったはずだ、何故後方支援なのか……。健康に自信が無いと言っているが同盟では前線で活躍している、本心からとはとても思えない。何故だ? そして帝国は何故彼を後方支援に送った? 何故前線、或いは軍中央で使用しようとは思わなかった? 不自然としか言いようがない。

そして帝国の内情に詳し過ぎる。軍だけでは無い、軍以外の事に付いても異様に詳しい。彼が暴いたカストロプ公の事は帝国でも最高レベルの機密だったはずだ。何故それを知っているのだ? 自分が生まれる前の事すら詳細に知っている、何故だ? ……情報源が有ったはずだ、帝国でもトップクラスの情報源。しかし彼の交友関係についての記述は同盟におけるものだけだ。帝国人ヴァレンシュタインの交友関係は全く記述されていない……。

有り得ない事だ、ミハマ中佐、バグダッシュが調べなかったとは思えない。いや何より第六次イゼルローン要塞攻防戦では彼らは要塞内で帝国軍と接触している。だがそれについても記述が無い、おそらく俺ではアクセス出来ないという事なのだろう。表には出せない何かが有るという事だ。

もし情報源が有るのだとすれば今でもその情報源とはパイプが有るという事だろうか? 帝国内部に独自のネットワークを持っている? しかし彼が亡命した時は未だ十七歳だった。十七
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