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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
短編 あるお盆の物語 I
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では、再び第一部隊のところへ戻るとしよう。

「砕け、貫け、叩き潰せ!」
「剣よ、病魔の化身を斬り捨てよ!」
「あたりはせぬよ、その程度!」

殺女が金剛力の拳を振るい、匁が日本刀二振りを振るうも、崇徳は軽々とかわし、自らの刀で防ぐ。
そして、その隙を狙って美羽が猫操りをしようとするが、さすがに崇徳には効かない。

「やっぱり・・・いつも通りじゃ駄目だよね・・・」
「去年私達の攻撃が効いたのも、一輝さんたちが弱らせてくれたからですし・・・」
「だが、泣き言を言っても始まらん。今ここには、私達しかいないのだからな。」
「話している暇などないぞ!」

崇徳はそう言って病魔を広げていく。
が、美羽がそれを操り霧散させるので、その攻撃も当たらない。

「ただ・・・向こうのあれも、私なら防げるみたいですし・・・」
「どうにかして一太刀浴びせる事ができれば、勝機はありそうだな。」
「それが一番難しいんだけど、っと!」

そして、その間にも崇徳は攻撃を重ねる。
刀を振るい、けりを放ち、拳を振るうが、全て刀か金剛力によって防ぐ。

「ああ、もう!我らが神たる金剛力士よ!今一時、その力を分け与えたまえ!」

そして、そんな状況に業を煮やした殺女は、すぐに放てる中では最大の一撃を放ち、崇徳にあてる。
崇徳はそのまま吹っ飛び、結界にぶち当たる。

「よっし!このまま、」
「今のはよい一撃であった!」

それを隙と見た殺女は近づこうとするが、崇徳はたいしたダメージを負っておらず、返り討ちにあう。

「きゃあ!」
「すまん、殺女!」
「人を踏み台にしないでっ!」
「刀よ、切り裂け!」

そして、吹っ飛んでいく殺女を使って崇徳の元までとんだ匁は、天之尾羽張を崇徳に振るい、そのまま連続できり付ける。

「その刀、神すらを殺すものか。」
「そうだ!これならば貴様も、」
「だが、当たらなければ問題はあるまい!」
「な・・・!」

が、神すらを殺すその刃は一切崇徳に届いておらず、逆に匁が一太刀浴びてしまう。

「匁さん!大丈夫ですか!?」
「美羽が声を張り上げるとは、珍しいものだな。なに、後ろに飛んだから傷は深くはない。それより、何故あいつは傷を負っていない・・・?」

美羽はそうは言っても傷の深い匁の傷に治癒札を貼り付け、殺女と打ち合っている崇徳を見ながら説明をする。

「崇徳さんは・・・自らの体に病魔を貼り付けて、盾のようにしていました。」
「無限に出てくる盾か・・・当たらないわけだよ。」

治癒札による応急処置が済むと、匁は両手に三振りずつ刀を握り、立ち上がる。

「太刀数を増やしたら、どうにかなると思うか?」
「多分・・・無理、です。」
「そうだろうな・・・まあ、手が
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