第一章 平凡な日常
27、今日はなんの日?
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べられた豪勢な料理たち。
そして、その中心に置かれた『誕生日おめでとう!!』の文字が入ったプレート付きの、チーズケーキ。
それはまさしく、9年振りの『誕生日パーティ』だった。
「僕と凪さんで企画して、全部自分達で作ったんだ」
「入江さん、料理上手だったよ」
まぁ、大体つかめたかな。
つかめたんだが、1つだけ気になる点があるんだけど。
「お前ら知り合いだったの!?」
「「違うよ」」
あっさり切り捨てられた。
「じゃなんで」
「「偶然ばったり」」
要約すると、オレの誕生日であることを知っていた入江がオレの家を訪問するが、鍵が掛かっていたために不在と知る。
帰ろうとした所に、こっそり準備をしようとしていた凪が合鍵を持って登場。
そこで息があってしまった二人は、一緒に企画をして今に至ると。
「それに僕たち、学校も同じみたいでさ」
「うん、黒曜中」
ケッ(゚ Д゚) 、
オレだけちげぇじゃんかよ。
いいよ別に、ふん。
「そうだ要」
突然、入江が何かを思い出す。
「あのさ、要も僕のこと名前で呼んでくれないかな」
「は?」
「だってなんか、僕は名前で呼んでるのに、要は僕のこと名字なのが変だと思って」
言われてみれば確かに。
漫画読んでたときに呼んでた呼び方だからな。
武と恭以外、みんなそうなんだよな。
「わかったぜ、“正一”」
ニッと笑うと、向こうも嬉しそうに笑い返してきた。
オレは9年振りに、独りじゃない誕生日を過ごすことになった。
仲間、か。
悪くねぇかもな。
「Happy birthday、要」
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