暁 〜小説投稿サイト〜
気まぐれな吹雪
第一章 平凡な日常
番外2、学力と性格は紙一重?
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たら不味いって!

て言うか、やちるちゃんまでやるとは思わなかったよ……。

その直後に獄寺君が来た。

「10代目、お呼びですか!」

「獄寺君。うん、補習の課題教えてもらえないかなぁって」

「任せてください! あ、やちるさんもおはようございます!」

「隼人、今はお昼ですけどね」

「で、何でこいつがここで寝てるんすか?」

そこで獄寺君が、寝ている霜月さんに気づいた。

オレ達で事の経緯(いきさつ)を話す。

「リボー ンさんが、ですか。でもこの様子じゃ教える気ないんじゃないっスか?」

「ま、まぁ、一通りは自分達でやれって言われたし、詰まれば教えてくれるって言ってたし」

なんだか今日はいつもに増して機嫌悪そうな気がするけど、大丈夫だよね?

「とにかく、こんな課題、チャッチャと終らせましょう」



†‡†‡†‡†‡†‡



「「「詰まった……」」」

獄寺君とやちるちゃんのおかげで、ほぼ全ての問題を解き終わったオレ達だったが、ある問題で詰まってしまった。

問七の問題だけが、どうしても解けない!

「やべぇな、これできなきゃ落第だっけか?」

こんなときに山本が目を逸らしたい現実を突きつけてきた。

そうなんだよなぁ、落第なんだよなぁ……。

「なんだと!? 何でそれを先に言わねぇ!」

「ご、獄寺君落ち着いて。時間はまだあるんだし」

「実は10代目、オレ、これから用事なんです!」

え、えぇ〜〜〜〜!?

獄寺君帰っちゃうの!?

そんな呼び止める暇もなく、獄寺君は帰ってしまった。

とほほ……。

やちるちゃんを見ると、申し訳なさそうに首を振った。

仕方ないな。

「要に頼るしかないな」

「そう……だね」

山本が霜月さんを揺り起こす。

眠そうにしながらも、彼女は軽く辺りを見回すと、差し出した問題用紙に目を通した。

その口角が、僅かながらに持ち上がる。

「沢田、紙とペンを貸してくれ」

「は、はい!」

慌てて余っていたシャーペンと紙を渡す。

すると、霜月さんは鞄からイチゴ牛乳を取りだし、くわえた。

……え?

ズズ、と飲んでる音がする。

そして、

ジャコッ

空になると同時にペンを走らせた。

ものすごいスピードで問題を解き始める。

す、すごい……。

書いてある式とか、何がなんだかさっぱりだ。

「ほらよ、答えは4だ」

「す、すごい」

前から思ってはいたことだけど、霜月さんってただの頭がいい人じゃない気がする。

だって、あんなに頭のいい獄寺君でさえ解けなかった問題を……。

正直、何者なんだろう
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