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気まぐれな吹雪
第一章 平凡な日常
14、退学クライシス
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「川田」

「はい」

「栗原」

「はい」

理科の授業なう。

根津なう。

テスト返しなう。

イコール?

退学クライシスなう。

関われぬうぃる。

「沢田」

「はい」

おー?

あのある意味奇跡な点数が生で見れんのか?

「あくまで仮定の話だが……クラスで唯一20点台を取って、平均点を著しく下げた生徒がいるとしよう。エリートコースを歩んできた私が推測するに、そいつは学歴社会において足を引っ張るお荷物にしかならない。そんなクズに生きている意味、あるのかねぇ?」

もちろん、点数は26点。

あっはっは、さすがダメツナ君。

こんな点数を取れるのは君しかいないよ。

そんでもって根津。

学歴詐称のどこがエリートコースなんだよ。

オレみたいなのが本当のエリーt((ry

「霜月」

「うぃっす」

おっとオレの番だ。

ここのテスト、案外つまんねぇんだよな。

100点以外取れねぇっての。

「ね、ねぇ霜月さん……。今度勉強教えてよ……」

「暇があったらな〜」

とか言うが、実際毎日暇だったりするのはお約束。

「長谷川」

「はい」

そういえば、あいつ生徒会長やってるけど、学力ってどんなもんなんだ?

「あくまで仮定の話だが……」

「始まったよ……」

「クラスで平均的な80点台を取った、品行方正な生徒がいるとしよう。だがそいつはクラスのクズとつるんでいる。なぜなら、生徒会長という立場のもと、そのバカに情が移っているからだ!」

………………絶句。

意味わかんねぇし。

だからなんだよって感じなんだけど。

こいつ、ガチ目にバカなんじゃねぇの?

「お言葉ですが、私がツナと一緒にいるのは、生徒会長だからとか、情が移っているからだとかではありません。いい人であるから行動を共にしたくなるだけです」

名言来たわこれ。

さすが生徒会長、いいこと言うじゃねえか。

だからと言ってお近づきになりたくなった訳じゃねえが。

そんな時、教室の扉が音を立てた。

お、(遅刻魔の)獄寺が来たぜ。

「コラ! 遅刻だぞ!」

もちろんキレる根津な訳だが、それに対して睨む獄寺。

おーさすがマフィア、殺気が鋭いねぇ。

雲雀程じゃないけど♪

「おはよーございます、10代目、やちるさん!!」

ざわつく教室。

無理ねぇわな、そりゃ。

どっからどう見ても不良の代名詞になりうる獄寺が、生徒会長長谷川とダメダメ生徒沢田に朝一番の挨拶。

つーか、うるさい。

忘れてるかもだけど、オレの席沢田の隣なんだよな。

「あくまで仮定の話だが」


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