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気まぐれな吹雪
第一章 平凡な日常
10、なんやかんやと大騒ぎ
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た。

ん、何の経緯かって?

あいつだよ、生徒会長の長谷川やちるってやつ。

「取り敢えず今は、オレとそのアホでバランスとってごまかしてるけど、いつまで持つか分からねぇし、いつバレるかも分からねぇ」

「それ以前に、なんで同じ世界に複数の転生者がいちゃイケねぇんだよ」

オレにとっては、こっちの方が気になってしかたがないんだが。

「いや、正確には複数の異世界からの能力者だ。そもそも長谷川やちるは転生ではなく言わばトリップ。恐らく元の世界にはあいつの脱け殻があるだろうぜ」

「脱け殻?」

「たまに、幸せすぎて意識が飛んだとき“トリップした”って言うだろ? その状態が長期間に渡って起こっている、つまり元の世界のあいつは今や植物状態になってるはずだ」

「植物状態か……。下手したら家族の要望で延命中止だな」

「そうだ。トリップ者と転生者の違いは死んでいるか否か。トリップ者なら別世界で死んでも返る体はあるが、その体が死んだら返れない、言わば転生者になるだろうぜ」

なるほどな、全く面倒なシステムだぜ。

さらに話によると、サーバーエラーが発生しているのにも拘わらず、神ができるのは銀がやっているようにバランスをとることだけ。

それ以上手出しはできない、つまり、長谷川を強制的に元の世界に送り返すことはできない。

らしい。

「取り敢えず、後2年くらいは持ちそうだし、あいつの事は気にする必要はないぜ」

「それが、あるんだよなぁ。気にする必要」

「は?」

今度はオレが今日の経緯を銀に話した。

やつがオレのクラスにいること。

んでもって早速ドンパチやらかしたこと。

それを、オレを1―Aにした陰謀を仕返しながら、かいつまんで話した。

「お前さ、雲雀にも目ェつけられてること忘れんなよ? あと、痛い」

「それもあるから困ってんだよ。つか自業自得だ、席まで隣にしやがって」

「だって同じクラスの方が傍観しやすいじゃん! それにさ、家だって隣なんだから仲良くすりゃいいじゃん!」

「あいつと仲良くなるともれなくリボーンが付いてくるんだよ! ファミリーの勧誘なんてまっぴらごめんだ!」

「何もそこまで言わなくても……」

嫌なんだよ、とにかくさ。

「あそうだ」

突然、銀が何かを思い出したかのように手をポンと叩いた。

「聞くの忘れてたんだが、お前って月いくらぐらいで生活できる?」

「は? なんで?」

「仕送りしてやるよ。転生させたやつを全力でサポートするのがオレのモットーだ。ついでに、水道代電気代etc…さらにはローンも払っとく」

「はい!?」

バカだろ! と思ったそこのあなた、ごもっともです。

モットーとか
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